鈴木主将「僕は、逆転を全然諦めていない」

　トップを行く青学大との差は、2分38秒だ。1分30秒なら逆転の絵を描くことは可能だが、このタイム差はほぼ1キロ先を行かれていることになる。2年連続での3冠達成の目標は、歴史的な大逆転劇を演じるしかない。

「僕は、全然諦めていないです。アンカーはラストスパートが強いので、ラスト勝負に持ち込めるように、それまでの選手が一気にではなく、少しずつタイム差を縮めていく、そんな攻めの走りができれば、絶対に勝てる。大手町に最後、ゴールをすれば2年連続で3冠を達成することができるので、明日は勝ちに行きます」

　鈴木は、熱の入った口調で、そう断言した。

9区・花尾で勝負できる状態にしたい

「6区から攻めて、攻めて、9区の花尾（恭輔・4年）のところで勝負できる状態にしていきたい。我々は、ひとりも諦めていないので、最後まで目標を達成できることを信じて戦います」

　藤田監督は、自分に言い聞かすようにそう言った。

　偉業達成は、そんなに簡単にはやらせない。箱根の神様が与える試練はかくも厳しく、高い山になった。

　だが、最後まで諦めない。

　2年連続の3冠は、その先に見えてくるはずだ。

#2に続く

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