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大谷翔平の移籍に“兄貴”トラウトが続ける沈黙…「トラウタニ」解体でエンゼルスはどこへ向かう? トラウトが記者に明かしていた「相棒への思い」
text by
斎藤庸裕Nobuhiro Saito
photograph byAFLO
posted2023/12/20 06:04
大谷翔平のメジャー1年目から頼れる“兄貴”として支え続けたマイク・トラウト。「トラウタニ」解体でエンゼルスは…
気になるのは兄貴トラウトの“切ない胸中”
もっとも、気になるのはマイク・トラウト外野手(32)だ。大谷がド軍へ移籍して以降、公にはコメントを残していない。11月16日に大谷が史上初となる2度目の満票MVPを獲得した際は、X(旧ツイッター)で「誇らしく思うよ、ブラザー!」と祝福のメッセージを送っていた。
今季開幕前から、シーズン後にFAとなる大谷の残留を熱望。「最終的には、彼の判断だから」と、本人の意思を尊重しながら、オフには説得へ乗り出す姿勢も示していた。1年目から兄貴分として引っ張り、時に気遣い、互いに切磋琢磨してきた。プライベートな会話として、既に両者の間で連絡をとっているのかもしれないが、チームの中軸として6年間ともに戦ってきた相棒が移籍。寂しさを感じないはずがない。
大谷がトラウトを慕い、いち野球選手としてリスペクトしていたことは言うまでもない。今季は3月のWBC日米決戦で激突し、トラウトを空振り三振に打ち取って世界一を決めたシーンは、今後も長く語り継がれる名場面だ。チームに戻り、「このチームで勝ちたい」と言っていた大谷にとって、米国代表のライバルだったトラウトと、今度は同じチームで世界一の目標を成し遂げたいという気持ちは強かっただろう。
大谷にトラウトがしみじみ告げた“ある言葉”
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今年2月、エンゼルスで6年目のキャンプを迎え、侍ジャパンへ合流する前にトラウトと交わした会話の一部を明かしたことがある。