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大谷翔平、野茂英雄、黒田博樹…ドジャースは、なぜ日本人選手をよく獲得する?「ひとりの用具係」から“絆の物語”は始まった
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byAFP/JIJI PRESS
posted2023/12/19 06:04
大谷翔平を迎え入れたドジャース。過去には石井一久、齋藤隆、前田健太、ダルビッシュ有らも在籍。日本球界と縁が深い由来とは…?
今オフ、大谷を除く先発投手のFA市場で1位にランクされる山本だけでなく、ドジャースはDeNAから米移籍を目指す今永昇太にも積極的にアプローチするなど、日本人のトップ選手を「総取り」する可能性も残されており、日本球界への入念なスカウティングと確かな信頼感は、今も変わっていない。
日本人にとって環境面もプラス
年間を通して温暖な米国西海岸に位置するロサンゼルスの気候、比較的に日本から行き来しやすい距離、食生活を含め日本人が居住しやすいコミュニティーなど、日本人選手にとって重要な環境面の条件を満たしている事実は大きい。そして、メジャーで勝負しようとする選手が、たとえ高額のオファーを受けても、勝てる可能性が低い球団を選択するとも思えない。大谷だけでなく、山本、今永ら複数の日本人が同一チームでプレーしても、何ら不思議ではない。
巨額契約ながら、多額の年俸の「後払い」を申し出てまで、大谷がドジャース移籍を決断した最大の理由は、勝つため以外にはない。
野茂のメジャーデビュー当時、生まれたばかりだった大谷は、どんな感慨を胸に名門ドジャースの一員としてグラウンドに立つのだろうか。