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大谷翔平の「新しい上司」ドジャース・ロバーツ監督とは何者か? 那覇生まれ、好物はカレーライス…日本人母は「日本語を教えておけばよかった」
posted2023/12/18 06:01
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
Getty Images
背番号「17」のユニフォームを身にまとう大谷翔平の姿を、入団会見場の最前列に座るドジャースのデーブ・ロバーツ監督は、いつも以上に穏やかな表情で見守っていた。特設ステージ上での記念撮影の際も、笑みが絶えず、むしろホッとしたかのような表情を浮かべた。
我々はスポーツ界の中心にいる
2016年、ドジャースの現場トップに正式に就任して以来、今季まで8シーズンで地区優勝7回、在任中はすべてプレーオフへ進出し、2020年には念願のワールドシリーズを制覇した。それでも、現状に満足するつもりはない。目指すべきは、チーム基盤を盤石にし、真の「常勝軍団」を構築すること以外にない。今や、メジャーだけでなく、世界一のアスリートとなった大谷は、そのために不可欠な最大のピースで唯一無二の存在だった。大谷の会見終了後、ロバーツ監督は、表情を引き締めつつ、真剣なまなざしで言った。
「ドジャース野球の歴史にとってすばらしい一日となった。我々はスポーツ界の中心にいる」
漂う「オールドスクール」の匂い
現役時代のロバーツは、俊足巧打の外野手として知られたとはいえ、成績が特別に傑出していたわけではない。2004年途中、レッドソックスへ移籍し、ヤンキースとのア・リーグ優勝決定シリーズで流れを変える二盗に成功したことで、一躍脚光を浴びた。
その一方で、09年の引退後には、血液ガンが発覚するなど、生命の危機にも直面した。闘病生活を経て克服した後には、現場のコーチとして復帰。ドジャースの監督に就任した16年には、ナ・リーグ最優秀監督に選出されるなど、指導者としての才能が一気に開花した。