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「いずれ世界のトップを狙える」海外コーチが断言…アイスダンス“かなだい”の次を担う「4人の日本人」とは? 吉田唄菜&森田真沙也の目標 

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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photograph bySean Gillis

posted2023/12/15 17:00

「いずれ世界のトップを狙える」海外コーチが断言…アイスダンス“かなだい”の次を担う「4人の日本人」とは? 吉田唄菜&森田真沙也の目標<Number Web> photograph by Sean Gillis

ゴールデンスピン杯で演技を行うアイスダンスの吉田唄菜&森田真沙也組

吉田が見せた悔しそうな表情

 ゴールドスピン杯リズムダンスでは、吉田&森田組は第1滑走だった。

 今季のシニアのリズムダンスのテーマは1980年代。コーチのキャシーと、ケイトリン・ウィーバーによる振付のイギー・ポップなどを使用したプログラムで、ワイルドな味を出した切れの良い演技を滑り切った。だが1番滑走だった影響もあったのか、62.88と少し点が抑えられ気味の印象があり7位スタートに。

「あまり緊張しなくて、滑った感じとか良かったんですけど、思ったより点が出なかったので、ちゃんとレベルとか確認したいなと思っています」。演技後、吉田はそう言って少しだけ悔しそうな表情を見せた。

「シニアの圧というのはすごく感じます」

 翌日のフリーはマッシモ・スカリ振付の「Rise of the Phoenix」で、吉田がミステリアスなフェニックス、森田はそれを支える影を表現。2つ順位を上げて19組中総合5位と健闘した。

 森田は「緊張もあった中で、自分たちが今できることをちゃんと出せた試合になった」。吉田は「すごく納得できる演技ができた。フリーダンスはレベルも取れていたので嬉しいです」と笑顔を見せた。

 初のシニア国際大会で滑ってみた感想はどうだったのか。

「シニアになると、皆さん、大きいなというのが一つあって。体が。シニアの圧というのはすごく感じます」。森田はそう言ってちょっと苦笑してこう続けた。

「ジュニアとシニアでは空気感が違う。シニアっぽい滑り、シニアっぽい立ち振る舞いというものを身につけていきたいと思います」

「理想のアイスダンサーは?」新世代の答えは…

 理想とするアイスダンサーはいるのか。そう聞くと、吉田は昨シーズン引退したアメリカのマディソン・フベルの名前を挙げた。ザカリー・ドノヒューと組んで北京オリンピックで銅メダルを獲得した選手である。

「女性らしさ、強さ。あと女優さんみたいに色んな役をこなせる。まだまだ自分は足りないと思って、よく見て勉強しています」

 一方森田は、北京GPファイナルで銅メダルを手にしたカナダのパイパー・ギレス&ポール・ポワリエが好きだという。

「彼らの流れるようなスケーティングを、自分の中に取り入れたいです」

 もちろん2026年のミラノ・コルティナダンペッツォオリンピックは、目標の一つである。だがそれよりも、「日本人同士のアイスダンサーで、どの大会に出ても結果を出していけるようになりたいと思っています」と吉田。「アイスダンスに正解は(一つでは)ない。どこまででもうまくなっていけると思います」。

《後編に続く》

#2に続く
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