- #1
- #2
フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
《独占》日本アイスダンスの先駆者、キャシー・リードが今明かす“急逝した愛弟”クリスさんへの思い「彼はスケートを愛していました」
posted2022/02/11 17:01
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
Getty Images
北京オリンピックではチームジャパンが団体戦で銅メダルを獲得し、幸先の良いスタートを切った。この団体戦で精いっぱいの演技を見せた小松原美里&尊(ティム・コレト)、そして結成わずか2年で四大陸の表彰台に上がった村元哉中&高橋大輔の活躍で、日本ではかつてなかったほどアイスダンスに注目が集まっている。
その日本のアイスダンス界において、先駆者ともいえるキャシー・リード。日本人の母とアメリカ人の父を持つアメリカ生まれ、弟のクリスと2007年から2014年の間に7度、全日本タイトルを獲得した。妹のアリソン・リードも現在リトアニア代表としてグランプリ、ヨーロッパ選手権、世界選手権に出場しているアイスダンサー一家である。
2015年に競技引退をし、現在はコーチ、振付師として京都を拠点に活躍をしている彼女が、本誌の独占取材に応えた。(全2回の1回目/後編へ続く)。
その日本のアイスダンス界において、先駆者ともいえるキャシー・リード。日本人の母とアメリカ人の父を持つアメリカ生まれ、弟のクリスと2007年から2014年の間に7度、全日本タイトルを獲得した。妹のアリソン・リードも現在リトアニア代表としてグランプリ、ヨーロッパ選手権、世界選手権に出場しているアイスダンサー一家である。
2015年に競技引退をし、現在はコーチ、振付師として京都を拠点に活躍をしている彼女が、本誌の独占取材に応えた。(全2回の1回目/後編へ続く)。
◆◆◆
「クリスと一緒に滑った時は、最初から楽しかった」
それまでシングルの選手だったキャシーが、弟のクリスとアイスダンスチームを組んだのは、11歳か12歳の時だった。
「結構遅かったんです。最初はシングルと掛け持ちで両方やっていました。もちろん二人で滑るというのはシングルとは違ったけれど、あまり難しかったことは覚えていないです。クリスと一緒に滑った時は、最初から楽しかったです」
当初はアメリカの連盟に所属し、2006年に全米選手権のノービスで優勝。その後、コーチから日本に所属を変えた方が良いと勧められ、日本スケート連盟に連絡して、承諾された。
「日本の所属になるのは、私たちにとってとても自然なことでした。小さい頃からいつも日本に来ていて、家族もいましたし。大変な決意をしたというよりも、ごく自然なことに思われました。とてもエキサイトして、日本のアイスダンスを次のレベルに持っていきたいと願っていました」