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「藤井聡太八冠崩しの対抗策」に振り飛車はなれるか…「中終盤の押し合いで勝負できる」菅井竜也31歳に見る“AI評価値に現れない”可能性
text by
田丸昇Noboru Tamaru
photograph byJIJI PRESS
posted2023/12/13 06:00
2022年度の叡王戦、藤井聡太−菅井竜也の対局。年明けの王将戦は同カードとなる
竜王戦七番勝負で同年齢の挑戦者の伊藤匠七段を4連勝で下した。第4局の終盤では37手もの詰み手順で相手玉を仕留め、読みの深さを改めて痛感させた。
また、JT日本シリーズ決勝で糸谷哲郎八段に勝ち、2年連続で優勝した。12月は公式戦の対局はほとんどないが、永瀬九段との「練習将棋」を再開したようなので、王将戦に向けて十分に準備している。
振り飛車を駆使して八冠の一角を崩せるのか
第73期王将戦七番勝負第1局は、2024年1月7日、8日に栃木県大田原市で行われる。前記の叡王戦五番勝負に引き続いて、菅井の振り飛車穴熊に対して藤井の居飛車穴熊または左美濃、という持久戦の戦型が予想される。
藤井王将がタイトル戦で20期連続で制覇するのか、菅井八段が振り飛車を駆使して八冠の一角を崩すのか……。王将戦は来年の将棋界の動向を占う大勝負になりそうだ。