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大谷翔平“じつは最後まであった”エンゼルス残留説…ドジャース監督“まさかの暴露”からブルージェイズ急浮上まで「歴史的移籍はこうして決着した」 

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水次祥子

水次祥子Shoko Mizutsugi

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photograph byGetty Images

posted2023/12/11 17:03

大谷翔平“じつは最後まであった”エンゼルス残留説…ドジャース監督“まさかの暴露”からブルージェイズ急浮上まで「歴史的移籍はこうして決着した」<Number Web> photograph by Getty Images

大谷翔平の移籍劇を振り返る。写真は2021年オールスター時(左がドジャースのロバーツ監督)

 ことの発端は、米専門テレビ局MLBネットワークのジョン・モロシ記者の「オオタニの契約が秒読みに入った。たぶん今日にも」というX(旧ツイッター)の投稿だった。日本時間8日午後10時30分過ぎにこの情報が出ると、さまざまな情報がSNSを駆け巡った。その日のうちに大谷のいるカリフォルニア州アナハイムの空港からトロントの空港に飛ぶプライベートジェットがあることを米国ファンがフライトレーダーで発見し、そのフライトは1日で最も追跡された便となるほどのフライトレーダーウオッチ現象が起こった。さらに花巻東高の先輩である菊池が、ブルージェイズの本拠地ロジャーズセンター近くにある高級すし店に50人超えのグループの予約を入れているという情報が拡散され、これは大谷に関係するものだろうと誰もが注目。ブルージェイズが夕方に記者会見をするという情報まで流れ、大谷の移籍がいよいよ決定かと騒がれた。

 結局、プライベートジェットはまったく関係のないカナダの有名実業家とその家族が乗っていたものであることが便到着後に判明。メディアもファンもすっかり振り回され、モロシ記者が謝罪する事態にまでなった。

「あのドジャース監督の暴露」確かな狙いがあった…

 大谷狂騒曲が続く中、ドジャースのデーブ・ロバーツ監督がまさかの暴露で球界をかき回す騒動もあった。

 12月5日、関係者が一堂に会する野球界のオフシーズン最大のイベント「ウインターミーティング」の会見の場だった。大谷の獲得を目指し最終候補に残っていた他球団の幹部や監督は、大谷に関して聞かれても徹底して口を閉ざしていたのだが、ロバーツ監督だけは、大谷とドジャースタジアムで面談した事実を正直に明かしてしまった。もちろん周囲は大慌て。ロバーツ監督が会見直後に球団幹部からお叱りを受けたとも伝わっているため、球団にとっても寝耳に水の発言だったのだろう。一体何のつもりだったのかと、さまざまな憶測も呼んだ。

 筆者は、ロバーツ監督のこの会見の一部始終が収録された動画を何度も見直してみた。

【次ページ】 タブー承知も…なぜロバーツ監督は話したのか

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