- #1
- #2
ぼくらのプロレス(再)入門BACK NUMBER
「この俺が病室でつらくて泣いたりして…」天龍源一郎73歳が告白する“闘病生活”の真実…柴田勝頼に打ち明けた「(支えは)猪木さんの姿だね」
text by
堀江ガンツGantz Horie
photograph byAtsushi Hashimoto
posted2023/12/03 11:01
闘病を乗り越えた天龍源一郎、柴田勝頼が語り合う対談が実現した
柴田 やっぱりアメリカで挑戦していきたいですね。日本で試合をするのが難しいのであれば、自分にしかできない試合をやってアメリカで勝負したいなって。
天龍 中邑真輔もそうだけど、俺はアメリカに渡った日本人が成功して、日本にいる選手に一徹喰らわせてほしいくらいの感覚がある。今の日本の若いレスラーに、俺はもっとどん欲になってほしいんだよ。ある程度のファイトマネーをもらったら、「それでいいや」って自分の気持ちを殺してしまうのか、夢を抱かないのか知らないけど、それじゃあやっぱり見てるほうも面白くないからね。柴田くんや中邑真輔たちがアメリカで有名になって大金を稼いで、若い連中に刺激を与えてほしい。
柴田 アメリカのプロレス界も厳しい世界ですけど、やっぱり夢や可能性があると思うんで。
「偏屈なヤツがいなきゃ、プロレス界はおもしろくない」
天龍 柴田くんがアメリカで活躍して新日本に刺激を与えたら、また日本のプロレスももっとおもしろくなっていくよ。新日本内じゃ孤立してるかもしれないけど、柴田くんや昔の天龍みたいな偏屈なヤツがいなきゃ、プロレス界はおもしろくないんだから(笑)。
柴田 自分ひとりだけなにかを変えたつもりはないんですけど、新日本の中ではすげえ浮いてるような気がしますね。周りにあわないというか、居心地が悪いというか。今はみんながまとまりすぎてて気持ち悪いです。
天龍 いいね~。柴田くんにはこれからも期待してるよ! 今回は話ができて、元気な姿が見られてうれしかったよ。俺よりずっと元気なのが癪にさわるけど(笑)。
柴田 自分も今日はこういう対談の場をもうけていただいて、天龍さんとお会いできてすごくうれしいです。本当にありがとうございました。
天龍 御礼はNumber Webさんに言ってください(笑)。でもね、こうやって会って進展的な話をするのは絶対に大事だよ。俺も天龍プロジェクトの後楽園大会(11月19日に開催された)で、久しぶりにファンの前で挨拶させてもらうんだけど、その前に柴田くんからいいエネルギーをもらったよ。
柴田 自分の方こそエネルギーたくさんもらっちゃって、元気出ました。
天龍 じゃあ柴田くん、これからもがんばって! 期待してるよ!
柴田 ありがとうございます。がんばります!
《対談前編から続く》