Jをめぐる冒険BACK NUMBER
「このままじゃヤバい…」プロの壁にぶつかった元U-17W杯のエース西川潤21歳、意識が変わった“屈辱のSB”とオランダ戦「あそこで僕は…」
text by
飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byNaoki Morita/AFLO
posted2023/11/09 11:07
アジア大会での西川潤。サガン鳥栖で得た力を、パリ五輪を目指す日本代表として発揮する機会を増やせるか
しかし、高校1年と3年のときには全国高校選手権の出場を逃している。U-20ワールドカップは負傷の影響もあって活躍できず、U-17ワールドカップではラウンド16のメキシコ戦で敗れるなど、悔しさ、プレッシャー、葛藤を嫌というほど経験してきた。
これからも自分を信じて結果を残してやろう
期待に応えられなかったセレッソ時代には、口さがない外野の声に苦しんだこともある。
「嫌でも耳に入ってきましたけど、それはしょうがないことなので。徐々に徐々に気にせずにやれるようになりました。経歴だけを見れば、順風満帆のように思われるかもしれないですけど、その分、悔しい思いをたくさんしてきて、ナニクソっていう気持ちでやってきたので。これまでも這い上がって来たので、これからも自分を信じて結果を残してやろう、っていう気持ちは変わらずに持っています」
ここぞ、という場面で点を取るのは、10番を背負った過去の自分だけではない。プロの壁を乗り越えて、スケールアップした西川潤は再び、貪欲にゴールを目指す。逆襲は、ここからだ。
<第1回から続く>