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野ボール横丁BACK NUMBER
「よくて外れ1位じゃないですか?」ドラフト有力・東松快征が本音で語る“18歳の自己分析”…「厳しいプロの世界、成功に何が必要?」
text by
中村計Kei Nakamura
photograph byJIJI PRESS
posted2023/10/26 06:02
今年のドラフト候補として注目される東松快征(右/享栄)と前田悠伍(左/大阪桐蔭)
東松 そういう風に見えますよね。けど、ぜんぜんそんな感じでもなかったですよ。あっちから声をかけてきてくれましたし、フレンドリーで、おもしろかったです。
よくても「外れ1位」じゃないですか
――高卒でプロの道に進むというのは、ずいぶん前から決めていたことなのですか。
東松 そこは固めていました。揺らぐことはなかったです。
――やはり同世代でプロ志望届を提出した選手の存在は気になりますか。
東松 いや、同世代よりも、東洋大の細野(晴希)さん(MAX158キロのアマチュア最速左腕)とかの方が気になりますね。タイプ的にも似ていると思うので。
――ドラフト会議では、競合の1位指名が目標なんですよね。
東松 細野さんとか前田はそうなるかもしれませんけど、僕は結果を出せなかったので、たぶん普通の1位指名はないと思います。自分の場合、どの球団が誰を獲得できたかに左右されそうな気がするので。冷静に見れば、よくても「外れ1位」じゃないですか。ただ、競合するって信じるのは勝手だと思うので。目標が高い方が自分を奮い立たせることができますし、目標を変えるのもダサいじゃないですか。だから変えずに「競合1位」って、言っていますけど。
目標は「サイ・ヤング賞」
――まずはドラフト1位で日本のプロ野球に入って、そこから先の夢はどのように描いているのですか。
東松 2、3年目ぐらいまでに10勝をあげられるようになって、今、18歳なので、25歳ぐらいまでにはメジャーに挑戦できる力をつけたいなと思います。そして、ゆくゆくはサイ・ヤング賞を獲りたいです。
――どんな質問にも、すごく明瞭に、しかも自分の言葉でしゃべれますよね。
東松 ハキハキし過ぎていて、大藤先生によく怒られます。父親によく「自分を持て」ということを言われていたからかもしれません。
参考にするピッチャー「4人」
――メジャー中継とかも結構、観るのですか。
東松 ハイライトはよく観ます。菊池雄星投手(ブルージェイズ)のピッチングとか。
――他によく観る選手はいますか。
東松 享栄は練習グラウンドが学校から離れていて、バスで40、50分かかるんです。なので、その間は、菊池雄星投手と、今永昇太投手(DeNA)と、小笠原慎之介投手(中日)と、松井裕樹投手(楽天)の4投手の三振特集とかの動画をいつも観ていました。どういう軌道で投げるかというのは、こだわっているので。
――その4投手は投げ方のメカニズムが東松君と似ているのですか。