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「161億円男」アザール32歳、ケガに苦しみ早すぎる引退…チェルシーで最強ドリブラーになれたのは“3人の名将”に学んだからこそ
text by
山中忍Shinobu Yamanaka
photograph byTakuya Sugiyama/JMPA
posted2023/10/22 17:01
ロシアW杯のエデン・アザール。レアル・マドリー移籍後は不遇だったが世界最高のドリブラーであったのは疑いようのない事実だ
本来は、相手DFの注意を引いたり、ワンツーなどで絡めるCFとの共演が望ましい。
チームを2度のプレミア優勝へと牽引した2015年と2017年には、ジエゴ・コスタという強力な1トップがいた。それでも、自己ベストとなる合計21ゴール17アシストでシーズンを終えているのだからさすがだ。2019年ヨーロッパリーグ決勝アーセナル戦(4-1)での2ゴール1アシストで有終の美を飾ってみせた。
チェルシーでの歓喜を記憶に留めたい
あれから4年、チェルシーは長期契約の若手が多いチームとなっているが、7年間にも渡って独力で勝利を引き寄せるような活躍を見せ続ける選手には二度と御目にかかれないように思える。
であればこそ尚更、レアルにおける悲哀ではなく、チェルシーで歓喜を体現していた姿を記憶として留めたい。世界に広がるプレミア・ファンにも「楽しさ」を共感させた超一流。それがアザールだったのだから。