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大谷翔平のFA“かなり危険だった”候補地の治安「地下鉄がマリファナの匂い」「カード情報が盗まれた…」記者が体験したアメリカの現実
text by
水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph byGetty Images
posted2023/10/18 11:00
大谷翔平のFA移籍候補地を歩いてわかった「治安」「日本食の有無」「ファンの違い」(写真はシカゴの地下鉄駅入り口)
サンフランシスコのいい点を挙げるとすれば、夏の過ごしやすい気候と、日本食スーパーなどがそろう「ジャパンタウン」と呼ばれる地区が存在すること、そして大谷もお気に入りとされる「In-N-Out」があることだ。このハンバーガーチェーンは、ほとんどの店舗がカリフォルニア州にある。テキサス州などにも点在するが東海岸には1つも存在しない。この8月に初めてサンフランシスコの同店に行ったが、チーズバーガーには分厚い玉ねぎの輪切りが挟まれ、フレッシュで美味しかった。
住みやすいシアトル…日本食も
そんなサンフランシスコと同じ西海岸に位置するシアトルも路上生活者が多い街だ。数年前にはマリナーズの本拠地Tモバイルパークの球場外でテント暮らしをしている人たちを多く見かけた。市の対策によって、昨年訪れた際は見あたらなかったが、球場に近いダウンタウンの南側はスラム化している。それでもシアトルには治安が良い住みやすい地区も多い。日本食がそろう大きなスーパーがあることもポイントだ。
シカゴ…「地下鉄には絶対に乗らないように」
都会で住みやすく、大きな日本食スーパーがあるところでいえば、アメリカ中部地区のシカゴも挙げられる。実際、ここに本拠地を置くカブスも、大谷獲得に乗り出すと伝えられている。
ただし、心配なのはやはり治安。昨夏にシカゴを訪れたとき、取材現場で顔を合わせる知人から、口を酸っぱくしてこう言われた。
「地下鉄には絶対に乗らないように。Uberを使う方がいい」
あまりにも何度も言われたので不安になったが、球場に通うのに毎日行き帰りUberを利用するとお金がかかってしまう。昼間なら大丈夫だろうと、乗ってみると衝撃的だった。