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甲子園の風BACK NUMBER
夏の甲子園3試合で打率4割、2本塁打の大活躍…《大阪桐蔭撃破の立役者》履正社「プロにこだわる」“苦労人”4番打者・森田大翔に指名はあるか?
text by
沢井史Fumi Sawai
photograph byHideki Sugiyama
posted2023/10/24 11:01
U18日本代表メンバーにも選ばれた履正社の主砲・森田大翔。プロには強いこだわりを見せるが、ドラフトでの運命やいかに
さかのぼること約2カ月前の8月28日。U-18日本代表壮行試合で対戦した大学JAPANの投手陣の圧倒的な凄さを肌で感じた。対戦した全ての投手を「それぞれの投手のすごさがあって、誰が1番とかはないです。どのピッチャーの方もすごかった」と脱帽する。
日本代表で得た収穫は…?
その中でも、森田はある収穫を口にした。
「すごいピッチャーばかりで圧倒されましたけれど、いずれはこういうピッチャーを……と思うと、いつか打てるようになるんじゃないかと思いました。変化球は慣れていかないといけないですが、一度そういうボールを直接見ることができたのは良かったです。あれだけのボールを打たないとプロには行けない、通用しないと分かることができたので」
プロ野球選手になることは野球をやっている以上は誰もが抱く夢である。幼い頃から「絶対にプロ野球選手になるんだ」と自分に言い聞かせながらバットを振ってきた森田にとって、この上ない指標を目にしたことは間違いなく今後に生きる。
今後、どんなバッターになりたいか問うと、生き生きとした表情でこう返す。
「率を残してホームランも打てるバッターが理想です。そのためにはこれから身体能力を上げて、体ができていけばパフォーマンスの幅も広がっていくと思っています」
常に挑戦し続ける姿勢は忘れない。そして、やるからにはとことん信念を貫き通す。
自分はプロの世界で戦っていくんだ――。
強い覚悟を、その背中から感じずにはいられなかった。
<「大阪桐蔭・前田悠伍」編から読む>