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「ミトマにマンCが興味」「ミトマ、アーセナル移籍も」報道は疑わしかった…ブライトン取材歴36年の番記者が明かす三笘薫“移籍市場の真相”
posted2023/09/21 11:06
text by
アンディ・ネイラー(The Athletic)Andy Naylor
photograph by
AFLO
「なぜブライトンは移籍最終日に、ミトマと同ポジションの新星を獲得したのか?」約36年間にわたってブライトンを取材し続ける、番記者のアンディ・ネイラー氏。三笘薫を巡る移籍市場の真相をNumber Webに明かす。(翻訳・構成=田嶋コウスケ)【全2回の1回目/後編へ】
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「ミトマ移籍への布石か?」
移籍市場の最終日、ブライトンはバルセロナからアンス・ファティを1年間のレンタルで獲得した。
ファティについては「リオネル・メッシの後継者」との呼び声もあり、いずれスペインを背負って立つ逸材であるのは間違いない。ロベルト・デゼルビ監督も期待値の高いファティを獲得できたことに喜んでいるが、そもそもブライトンにこの20歳の新星を迎えるプランはなかった。少なくとも市場が閉幕する10日前の時点で、補強リストにファティの名はなかったのだ。
ファティが最も得意とするのは、左サイドの攻撃的なポジション。三笘の主戦場と重なることから、「ファティの補強は日本代表アタッカーの移籍への布石か?」との見方もあった。だが、実際の話は大きく異なる。
デゼルビ監督「9番でも10番でもプレーできる」
移籍の引き金となったのは、フリオ・エンシソの負傷離脱だ。前線の攻撃的なポジションならどこでもこなせるパラグアイ代表が8月下旬の練習で負傷し、その後の診察で左ひざの半月板損傷が明らかになった。19歳のアタッカーは、最短でも来年1月まで離脱することになった。
結果として、ブライトンは急遽ファティの獲得を決めた。