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ロッテ・佐々木朗希「異例の早期復帰」の理由…吉井監督が描いた“道筋”と秘めた覚悟「ワシが決断し、ワシが責任を取る」 

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梶原紀章(千葉ロッテ広報)

梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara

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photograph byChiba Lotte Marines

posted2023/09/14 17:01

ロッテ・佐々木朗希「異例の早期復帰」の理由…吉井監督が描いた“道筋”と秘めた覚悟「ワシが決断し、ワシが責任を取る」<Number Web> photograph by Chiba Lotte Marines

ステップを踏みながら完全復活を目指す佐々木朗希

 吉井理人監督は試合後のメディア対応において独特の表現でその投球を振り返った。

「順調だと思います。久しぶりに投げたので、感覚がつかめなかった部分はあったと思う。それは次回、つかめるはず。ちょっと例えが変かもしれませんけど、長い間、旅行に出ていて帰って自分の家の居間でくつろごうと思っても、ちょっと居心地が悪い感じがすることってあるじゃないですか。今日はそういう感じかなと思います」

「眠れなかった」指揮官の思い

 指揮官は怪物ルーキーの1年目から長期的プランに基づいて、じっくりと育ててきた。

 周囲からなんと言われようともその方針を崩さず貫き通してきただけに、まさかの戦線離脱となった時には誰よりも落胆の表情を見せた。その夜は眠りにつくことができないほどだったという。

 診断結果が出たのは7月25日の事だった。前夜にZOZOマリンスタジアムでのホークス戦に先発した佐々木朗希は6回表2死を奪い、打席に栗原陵矢外野手を迎えた場面で左わき腹に違和感を覚えた。左邪飛に仕留めてこの回を三者凡退に抑えると降板。試合は1点ビハインドの最終回に角中勝也外野手がホークスの絶対的守護神であるロベルト・オスナ投手からサヨナラ2ランを打つ劇的な幕切れとなったが、いつもなら誰よりも早くベンチを飛び出して喜ぶ佐々木朗希はどこか浮かない表情を浮かべていた。

冷静に模索していた早期復帰の道

 翌朝、千葉県内の病院で受けた診断結果は、左内腹斜筋損傷。吉井理人監督はメディアを集め「全治まで約2カ月という診断結果だった」と状況を説明した。メディアの間では「今季絶望も」という見出しの報道も出たが、指揮官は冷静だった。まだ光は残っていると分析し、早期復帰への道を模索していた。吉井監督が振り返る。

【次ページ】 察知していたフォームの異変

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