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「大谷翔平には劣るが、イチローや松井秀喜は超えている」ボストン在住記者が“優秀すぎる吉田正尚”を独自分析「ヨシダは平均の1.38倍も…」

posted2023/07/29 11:03

 
「大谷翔平には劣るが、イチローや松井秀喜は超えている」ボストン在住記者が“優秀すぎる吉田正尚”を独自分析「ヨシダは平均の1.38倍も…」<Number Web> photograph by Getty Images

7月15日、特大ケーキで30歳の誕生日を祝福された吉田正尚。レッドソックスの主軸として後半戦も活躍が期待される

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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 ボストン・レッドソックスの一員として今季、メジャーデビューした吉田正尚が好調な打撃を披露している。開幕直後こそ不振だったものの、4月20日以降は16試合連続安打を継続。その後も安定したペースでヒットを放ち続け、7月下旬、ついにア・リーグの打率トップにまで躍り出た。今季は低迷するという予想を覆し、ワイルドカード争いに参戦しているチームの中ですでに主力打者の立場を確立した感がある。

 そんな吉田の今季をより具体的に分析してもらうため、データ分析系ベースボールサイトの最大手ファングラフス(FanGraphs)のデビッド・ローリラ記者に意見を求めた。  

 ボストン在住で、レッドソックスを定期的に取材するローリラ氏ももちろん吉田の打撃を高く評価している。近年重宝される、ある打撃指標に当てはめると吉田の貢献度は私たちが考えている以上かもしれないという答えも返ってきた。

「吉田はピュア・ナチュラルヒッター」

(以下、ローリラ記者の語り)

 吉田はメジャーでの1年目から優れた打撃成績を残していますね。そのスイング、打撃を分析すると、どこか1つの点が飛び抜けているわけではなく、総合的に優れた打者だという印象です。

 どんな打者にもアップ&ダウンはあるものですが、吉田は安定感に秀でたピュア・ナチュラルヒッター。序盤戦では内野ゴロを転がすシーンが目立ちましたが、最近ではその傾向もなくなり、左中間からセンター方向を中心に多くのライナーを飛ばしています。選球眼の良さも聞いていた通りで、ストライクゾーンから外れた球には手を出すことが少ない聡明な打者でもあります。

 日本人野手では過去にイチロー、松井秀喜らの活躍例があり、しかもレッドソックスのスカウト陣からの評判も聞いていたので、個人的にはその成功を疑っていたわけではありません。だから吉田のここまでの打棒に驚いてはいません。ただ、データを深掘りすると、その活躍の度合いは表層のイメージ以上のものがあることも見えてきました。

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