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「ヨシダは特別な選手になる」米記者もホレる吉田正尚の“ユニークな打撃”と“愛され力”「腕は短いが無駄がない。アルトゥーべと共通点が多い」

posted2023/07/31 11:03

 
「ヨシダは特別な選手になる」米記者もホレる吉田正尚の“ユニークな打撃”と“愛され力”「腕は短いが無駄がない。アルトゥーべと共通点が多い」<Number Web> photograph by Getty Images

満塁ホームランを放ち、J・ターナーとポーズを決める吉田正尚(7月16日カブス戦)。レッドソックスの番記者は「特別な選手になる」と期待を寄せる

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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 ボストン・レッドソックスの一員として今季、メジャーデビューした吉田正尚が好調な打撃を披露している。開幕直後こそ不振だったものの、4月20日以降は16試合連続安打を継続。その後も安定したペースでヒットを放ち続け、7月下旬、ついにア・リーグの打率トップにまで躍り出た。今季は低迷するという予想を覆し、ワイルドカード争いに参戦しているチームの中ですでに主力打者の立場を確立した感がある。

 そんな吉田の今季を包括的に振り返ってもらうため、ボストンの老舗新聞社『ボストングローブ』のアレックス・スピアー記者に意見を求めた。  

 ボストンでの入団記者会見からそのMLBキャリアを追いかけ、今季の吉田のコンスタントな働きも目にしてきたスピアー記者の言葉からは、背番号7がレッドソックスにとってすでに不可欠な存在になったという現実が見えてくる。

「レッドソックスは特別な才能を獲得した」

(以下、スピアー記者の語り)

 吉田のここまでの働きは素晴らしいですね。新しい国、新しいリーグに飛び込み、ほとんど初顔合わせの投手と日常的に対戦しているのだから、当初は打者の方が不利であって当然のはず。まずはそれぞれの投手の特徴や球種に慣れなければならず、ルーキーシーズンは苦しむ選手が多いのはやむを得ないところなのでしょう。

 ところが、吉田はすぐにハイレベルの打撃を見せてくれています。バットにボールを当てる技術に秀でており、たまに変化球に惑わされた時でも、巧みにハードコンタクトしています。そんな彼のスキルフルな打撃は、レッドソックスのチームメイトたちをも驚かせていますよ。今のメジャーリーグでは打率.300以上を残している選手は数少なく、吉田は1年目にしてそれをやり遂げているのですから。

 “イチロー以降では最高の日本人ピュアヒッター”として吉田をマークしていたレッドソックスのスカウトを除き、ほぼすべての関係者の期待、予想を上回る働きをしているのでしょう。当初、吉田が5年9000万ドルという大型契約を与えられたことに不満を持つ人はたくさんいましたが、もうキレイにいなくなりました。レッドソックスは特別な打撃の才能を持つ選手を獲得したのです。

【次ページ】 「非常にユニークなヒッティングスタイル」

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