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「落石が!」海外で九死に一生“サッカー女子”眞嶋優さん25歳の告白…ミステリーハンターが体感した“強豪国の異常なサッカー熱”
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byYu Mashima/Kiichi Matsumoto
posted2023/07/29 11:01
アルゼンチンを訪れた際、マラドーナ壁画とともに収まる俳優の眞嶋優さん。海外ロケのビックリ思い出を語ってくれた
崖から小石がコロコロ、続いて大きな石がゴロゴロ…
確かに映像を思い出すと、眞嶋さんたちが乗っていた車が通っていたのは、まったく舗装されていない崖道。「東の方に観光客が来れるように、道路をアスファルトに工事をしているから行きやすいよ」との事前情報を聞いていたそうだが……実際に行ってみるとアスファルトどころかガードレールすらほぼなく、少しでもハンドル操作を間違えば、という悪路である。その道を進む中で、さらにハプニングが発生した。
道を走っていると、崖の山側から小石がコロコロと転がってきた。現地のガイドさんが異変に気づき、車を停車するやいなや……もっと大きな石がゴロゴロ。つまり目の前で落石の現場に出くわしたのだった。
「ガイドさんが気づいてくださらなかったら、車に当たっていた可能性がありますよね。映像を見返してもそう思います」
まさに九死に一生ではないか。もし自分が同じ場にいたら〈……帰りません?〉と言ってしまいそうだ。でも眞嶋さんの心の中では、怖さよりもポジティブさとまだ見ぬ絶景への好奇心が上回っていた。
「今思うと危なかったなとは感じますが(笑)、それ以上に普通に生活していたら絶対に経験できていないことを目の当たりにしている、という楽しさの方が上回っているんですよね。実際に〈天空の城〉に到着して、自分の目で見た夕日はとてもキレイで、今も記憶に焼きついています」
うーむ、このメンタルはやっぱりミステリーハンター向きである。
クロアチアで出会った「ミキッチさん」の神対応
そんな眞嶋さん、ブータンに加えてアルゼンチン、クロアチアとこの1年間で計3回、ミステリーハンターとして世界各国を渡り歩いてきた。美しいクロアチアでの海と大自然(さらにはクイーンズビーチ名物の泥パックも体験)、アルゼンチンでは首都ブエノスアイレスからパタゴニアへと車で移動し、ペンギンが生息する大自然の地を目の当たりにした。
「パタゴニアの氷河に向かっていくには船に乗っていくんですけど、船の中から氷河が見えた瞬間は、本当に感動しました」
こう瑞々しく記憶を語る眞嶋さんが、各地で絶景とともに体感したものがある。
それは眞嶋さん自身も愛する、サッカーに対する強烈な熱狂とお国柄だ。