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「あれは一生、忘れることがない」電撃トレード→即活躍の石川慎吾がしみじみ明かした“縁”と仲間への思い…「苦労人」も笑い飛ばす3球団目の境地
posted2023/07/22 11:04
text by
梶原紀章(千葉ロッテ広報)Noriaki Kajiwara
photograph by
Chiba Lotte Marines
魂のスイングがマリーンズファンの心を鷲掴みにしている。その強打から人は「ダイナマイト慎吾」と呼ぶ。ジャイアンツからマリーンズにトレードで加入した石川慎吾外野手は、移籍後7試合に出場し18打数10安打(二塁打3本)、打率.556(前半戦終了時点)と大活躍を見せ、チームの勝利に貢献している。
デビューは東京ドーム主催試合
マリーンズデビューはトレードが発表された3日後の7月6日、場所は奇しくも古巣ジャイアンツが本拠地を置く東京ドーム。マリーンズ4年ぶりの東京ドーム主催試合だった。出番は代打で訪れる。勝手知る一塁側スイングルームで集中力を上げながら迎えた8回の攻撃。同点に追いついた直後の2アウトの状況で名前をコールされると地鳴りのような声援が沸き起こった。今まで感じたことのない衝撃が心に響いた。
「あれは一生、忘れることがない。あの独特の歓声をボク自身は受けたことがなかった。やっぱり、移籍してくると不安なんです。ファンの皆様が果たして受け入れてくれるのか、って。3球団目なのですが、こればっかりはやってみないとわからない。そういう意味でも本当に驚きました。まだ、マリーンズでなにも結果を出していない自分にあの歓声ですから」
石川慎吾は思いを噛み締めるように振り返った。