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「ドイツは日本に連敗できない…最高じゃないですか」森保監督が描く2026年W杯のロードマップ…超貴重な秋の欧州遠征では“王道”で勝負? 

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飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2023/07/19 11:30

「ドイツは日本に連敗できない…最高じゃないですか」森保監督が描く2026年W杯のロードマップ…超貴重な秋の欧州遠征では“王道”で勝負?<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

強化試合4戦を終えた森保ジャパン。秋にはドイツ、トルコと対戦する欧州遠征を控えている

 一方、エルサルバドル、ペルーと対戦した6月シリーズの内容について、指揮官は自信をのぞかせる。

「3月からいろいろなことが修正できて、表現すべきサッカーをある程度表現できたのかなと思います。これからもっと強い相手ともっと厳しい条件、状況で戦っていかなければならないので、すべてにおいて成長しないといけませんが、自分たちが進むべき方向性が見えた6月だったと思っています」

一度は諦めたアンカー起用

 6月シリーズにおけるテストのひとつが、4-1-4-1の採用だった。カタールW杯アジア最終予選の途中から主戦システムとして重用しながら、W杯本大会を迎えるにあたって諦めたこのアンカーシステムに再びチャレンジしたのだ。

「今は試すときだと思うので。2列目にタレントがいることを考えると、4-1-4-1を機能させ、より多くの選択肢を持つことが必要なので、試しました」

 また6月シリーズではサイドバックやウイングが内側と外側のレーンを使いわけ、“ウイング・インサイドハーフ・サイドバックによるローテーション”がスムーズになった。

 それだけでなく、“サイドバックの片上げによる3枚回し”、“インサイドハーフの大外レーンへの移動”など、ビルドアップを安定させるさまざまなトライが見て取れた。

 アタッキングサードにおいても、とりわけエルサルバドル戦では再現性を持ってニアゾーンに何度も攻め込んでいる。これも日本代表が今、取り組んでいるテーマのひとつだ。

「エルサルバドル戦は(5分以降に)相手が10人だったから、どこか手応えを得られないような感じがあったと思いますけど、自分たちがチャレンジしようとしていなかったら、もっと滞った試合になっていた。続いてペルーという強い相手にやるべきことを11対11で確認できたのは良かったと思います」

【次ページ】 森保監督が喜ぶ対戦国の“分析”

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