「サイドのローテーションは意識してやれるようになったと思うんですけど、優先順位を間違えてはいけないと思います。真ん中から行けるときには真ん中から行く。奪った瞬間に縦へ。ボールを保持しながらも、まずは縦に。ゴールに一直線で行けるのであれば、その優先順位を忘れてはいけない。そこにもう1回トライしたいと思います。試合を積み重ねていくと、相手は我々のサイドを止めてくる。そのときに選択肢がないということにならないように。サイドを生かすためにも、真ん中から攻め切る、背後を突く、真ん中で起点を作ることができるように。次に増やすとしたら、そこですね。今日もちょっと話していたんです、スタッフ会議で。やっぱり攻撃の優先順位、王道を忘れてはいけないと」

　3月、6月に積み上げたものがドイツ、トルコ相手にどれだけ通用するか。次のステップ（今回のインタビュー通りなら中央からの崩し）にどれだけトライできるか、あるいは、カタールW杯のときのようにマンツーマンにもトライするのか……。もちろん、ここから2カ月の間に新たなプランやアイデアが生まれるかもしれない。

©︎Kiichi Matsumoto

　名波浩コーチ、前田遼一コーチが加わって戦術的なトレーニングを積む一方で、選手たちが意見を出したり、ピッチ上で判断したりと、戦術の左車輪、自主性・主体性の右車輪の両輪が回り始めた。

　2026年の北中米W杯へのロードマップは、指揮官の頭の中に描かれている。毎回の活動ごとに、何が上積みされ、どんな課題が生じたのか見極めていきたい。

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