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三浦佳生(18歳)「いつも家でアニメを観ています」のリクエストで決まった『進撃の巨人』プログラム「一番、感情移入できる場面は…」
text by
野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byAsami Enomoto
posted2023/07/20 17:01
昨シーズンは四大陸選手権、ジュニア世界選手権で優勝し、GPファイナルにも進出した三浦佳生(18歳)が、今季の新プログラム『進撃の巨人』について語った
「調査兵団のいち員になったつもりで、心臓を捧げるつもりで、戦い抜きます」
“三浦語録”が次々と生まれそうなプログラム。試合での演技を期待させた。
また、強化合宿ではショート『This Place Was A Shelter』も披露した。こちらは、坂本花織らの振り付けで知られるブノワ・リショーに依頼。曲選びの段階で、この曲を聞かされたときに「この曲だとコンテンポラリーのような動きになるよ」と言われたという。
「僕がコンテンポラリーをするなんて誰も想像できない。自分がレベルアップするために新しい取り組みが必要だと感じていたので、『やります』と決めました」
コンテンポラリーというだけあって、上半身の体重移動が複雑なプログラム。わざとスケーティングの流れに逆らうように手を動かす仕草など、今まで挑戦したことのない動きが詰め込まれている。
「雷が落ちてきて自分が操られていくというテーマです。自分の意思で動いていないような動き、オフバランスな動きが多くて大変なプログラムです。でも、自分が今後レベルアップするために必要な動きになると思うので、新シーズンの挑戦です」
「コンテンポラリーダンサーの切れ味に近づけたい」
合宿中は、フリーよりもショートを念入りに曲かけし、ステップなどの動きを何度も確認していた。
「身体が色んな方向にクネクネ動いて大変です。ずっと自分の靴のエッジに乗ってられるように意識しています。今のところ手応えは悪くはないけれど、コンテンポラリーダンサーの動きを見ると、もっと動きのキレと精度が格段に違います。陸上のコンテンポラリーダンサーの切れ味に、少しでも近づけたいと思います」
まずは8月中旬の地方大会に向けて、調整をしていくという三浦。すでに4回転トウループとサルコウは取り戻しており、ジャンプに不安はない。
「自分の身体のコンディションや動きは悪くないと感じているので、ジャンプの精度を上げていきたいです。4回転ループも、この前、回転を締めた感覚が良かったので(シーズンインまでに)戻ってくると思います」
全日本、そして世界の表彰台に向かって、挑戦のシーズンをスタートさせた。
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