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日本男子で“史上6人目”…三浦佳生(17歳)の世界ジュニア優勝が“前代未聞の快挙”と言える理由とは?「現在の日本男子のレベルが高いことの証」

posted2023/03/07 11:05

 
日本男子で“史上6人目”…三浦佳生(17歳)の世界ジュニア優勝が“前代未聞の快挙”と言える理由とは?「現在の日本男子のレベルが高いことの証」<Number Web> photograph by AFLO

世界ジュニア選手権SPでの三浦佳生の演技

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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 3月4日、カナダのカルガリーで開催されていた2023年世界ジュニアフィギュアスケート選手権は、三浦佳生が優勝、スイスのナオキ・ロッシが2位、吉岡希(のぞむ)が3位と日本勢が健闘した。特に三浦は総合264.74を獲得し、2位のナオキ・ロッシとの点差は、なんと44ポイント以上という圧巻の独走優勝だった。

「Thank you so much.  I am so happy」。優勝記者会見で、三浦はまずそう英語であいさつをした後で、日本語に切り替えてこう語った。

「今日はまとめることができたので、演技内容としては75点くらい。後半に4+3を跳ぶことができたので、まあそこは大きかった。ショートの3+3よりきれいだったかなと思います」

三浦が明かした「ジュニアならではの緊張感」

 三浦は今シーズン、ずっとシニアとして戦ってきた。だがこの大会に出るために、プログラムをジュニア規定に合わせて構成を変えた。ジュニアではSPで4回転を跳ぶことが許されていないため、今季4+3で跳びなれていたコンビネーションを3+3に変えて挑んだのだった。

「(2月に)四大陸から帰ってきて一週間ないくらいで全然違う内容のプログラムで練習して、時差ボケとかも、自分がどこの国にいるかもわからない状態。でもリラックスして美味しいものを食べていたら頑張れました」

 シニアとジュニアの比較を聞かれた三浦は、「シニアは4回転という高い点のジャンプをショートから使えて、その点でショートから勢いよく跳んで、その分失敗のリスクも高い。ジュニアはショートで制限がある分、みんなスタートのマックスが一緒。最初から完璧を求められるので、違う緊張感がある」。そう説明し、「ぼくはジュニアの方が嫌いです」と付け加えて苦笑いをした。

【次ページ】 日本男子として“史上6人目”のチャンピオンに

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