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三浦佳生(18歳)「いつも家でアニメを観ています」のリクエストで決まった『進撃の巨人』プログラム「一番、感情移入できる場面は…」
posted2023/07/20 17:01
text by
野口美惠Yoshie Noguchi
photograph by
Asami Enomoto
昨季は四大陸選手権と世界ジュニアで優勝し、今季もさらなる飛躍が期待されているのが三浦佳生(18)だ。昨季は11試合をこなし、シーズン冒頭から4月まで、無限ともいえる体力で駆け抜けた。
“三浦語録”とも言われる数々の発言も、英語を話せなくても外国選手と仲良くなる人柄も、すべてが佳生流。すでに、げんさんサマーカップ(8月11~14日)と、木下トロフィー争奪大会(8月11~12日)という日程の重なる2つの大会にエントリーしているあたりも、彼の有り余るパワーを感じさせる。
「昨季は、全日本選手権で表彰台に乗れず悔しい思いをしました。今季はまず全日本でしっかり表彰台に、いや、優勝するつもりです。そして世界選手権で表彰台に立ちたいです」
そんな彼は今季、まさに“彼らしさ”を詰め込んだフリースケーティングを用意してきた。アニメ『進撃の巨人』のテーマ曲である。
プログラムの振り付けをお願いしたのは、シェイリーン・ボーン。羽生結弦の『SEIMEI』や『天と地と』を創り上げた振付師だ。選曲にむけての最初のミーティングでは、普段の生活から聞かれた。
「最初に話したときに、シェイリーンさんからは『普段は何をしているの?』と聞かれたので、『家でアニメを観ています』と答えました。そしたら『アニメの曲で演技するのも、近未来的な動きが出来て面白いかもね』と言っていただけて、じゃあアニメの曲で! ということで、リクエストしました」
三浦にとって、一番感情移入できる場面とは
その後、いくつかのアニメの候補曲が送られてきた中に、『進撃の巨人』があった。
「もともと『進撃の巨人』が好きで、アニメの音楽も好きで、しかもシェイリーンさんが選んでくれた曲も僕が好きなものばかりを繋いだ編集だったので、すぐに決まりました」
進撃の巨人は、圧倒的な力を持つ巨人と、それに抗う人間を描いた物語。3曲を繋ぐことで、三浦は3人の人物を演じ分けることになる。