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千葉百音に寄り添い、坂本花織を守った“苦労人スケーター”の素顔「愛称はマミー」「家族みたい」アンバー・グレン26歳を日本選手も米国若手も慕う理由
posted2026/02/25 11:03
4位となり涙を流す千葉百音に寄り添ったアンバー・グレン(米国)
text by

松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
Sunao Noto/JMPA
2月19日、フィギュアスケートの女子フリーが行われた。アリサ・リュウ(アメリカ)が優勝し、坂本花織が2位、中井亜美が3位、千葉百音が4位と、日本勢3選手それぞれが健闘したこの試合で、2つの光景が反響を呼んだ。
1つは4位が確定し、涙を流す千葉を慰めるスケーターの姿。もう1つは、やはり涙を流す坂本に、テレビカメラが近寄ろうとするのを阻止したスケーターの姿。
そのいずれも同じスケーターであった。アンバー・グレン(アメリカ)である。今大会では5位の成績を残している。
日本の選手にとっても、印象に残るスケーター
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グレンは現在、26歳。長いキャリアの末に、初めてオリンピック出場をつかんだ遅咲きのグレンは、以前から日本の選手にとって、強く印象に残るスケーターであった。
例えば2024年の秋、グランプリシリーズに出場する選手たちの集まった記者会見で、吉田陽菜は意識する選手にグレンをあげている。
「アンバー・グレン選手がトリプルアクセルを着氷していて、自分も挑戦し続ける勇気をもらいました」
同じ席で、渡辺倫果があげたのもグレンだった。
「アンバー選手のトリプルアクセルにすごく自分自身も勇気づけられましたし、自分も頑張っていこうと思いました」
2人が触れたのは、共通して、グレンのトリプルアクセルについてであった。ただ、その背景にあるグレンの歩みも、きっとそこには込められていたはずだ。

