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「皆オオタニのサインを」「僕は2つ」「ツーショット写真を自宅の壁に」大谷翔平が“愛され、憧れられまくりなオールスター3年史”
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph bySteph Chambers/Getty Images
posted2023/07/12 19:00
2023年オールスターに出場した大谷翔平
例えば、ホワイトソックスの守護神リアム・ヘンドリクスいわく……「もちろん、ボールにサインをもらったよ。皆が彼の成し遂げていることに畏敬の念を抱いていると思う」。さらに冒頭の言葉を発したクルーズは、2005年にメジャーデビューして以降長らく活躍し、43歳の今もパドレスで現役。さらに本塁打王1回を含む通算464本塁打(23年前半戦終了時点)を放っている強打者だ。そんな彼ですら「サインを2つもらったよ」と羨望のまなざしを向けていた。
2023年WBCの決勝直前に大谷がトラウトやベッツ、ゴールドシュミットなど超一流選手が並ぶアメリカ相手に〈憧れるのを、やめましょう〉と侍ジャパンの選手たちにスピーチしたのは語り草だが……2021年時点ですでに大谷が超一流メジャーリーガーから注目される存在だったことがよくわかる。
22年オールスターは“DH論争”があったが初安打
<名言3>
オールスターには、ユーティリティー選手の枠を作るべき。
(バック・ショーウォルター/NumberWeb 2022年7月13日配信)
https://number.bunshun.jp/articles/-/853895
◇解説◇
2022年のオールスターも大谷はア・リーグDH最高の得票数を得て、球宴の舞台に立った。ただこのシーズン、オールスター最終結果発表前日時点で、ア・リーグDHの打者成績としてはアストロズのアルバレスの方が上回る(アルバレス:打率.312、26本塁打、59打点/大谷:打率.257、19本塁打、53打点)ものだったため、記者によっては「大谷はすばらしい選手だが、アルバレスを差し置いてのDHにふさわしくない」との考えを明かすなど、ちょっとした“論争”になった。
それでも大谷は、先頭打者としてナ・リーグ先発でレジェンド左腕カーショー(ドジャース)からオールスター初ヒットをマークする(その直後、牽制で刺されてアウトになって、本人もカーショーも笑っていたのはご愛敬)など、しっかりとスター性を発揮した。
メッツを率いるショーウォルター監督は冒頭の言葉のように、複数ポジション選手が選ばれやすくなるような提案を口にした。投手・打者という二刀流は明らかに異質だが……ユーティリティなタイプの選手にも門戸を広げるという意味で、大谷という選手が持つ価値は特別なのだろう。