バレーボールPRESSBACK NUMBER
「世界がヤマモトを恐れている」男子バレー9連勝の中心で光るリベロ山本智大(28歳)の“魅せる守備”がスゴい…高橋藍にも伝授?
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byAFLO SPORT
posted2023/07/07 11:01
男子バレーの快進撃を支えるリベロ山本智大(28歳)。楽しそうにプレーする姿も印象的だ
昨年までも山本の好守備は幾度も日本を救っていたが、今年はさらに、ディグがコート内に上がる場面が増えている印象がある。その理由として山本が挙げていたのが「リラックス」だ。
「今年は今まで以上に、相手スパイカーが打つ瞬間に絶対に止まって、リラックスした状態から動くように意識していて、それがいい反応につながったり、強いボールが来てもうまく威力を吸収できたりということにつながっていると思う。特に手なんですけど、(ディグする時に)手をリラックスさせることを意識していて、それがフィットして、ボールをコート内にセーブできているのかなと思います」
簡単なことのように言ってのけるが、強力なスパイクが向かってくれば「来た!」とつい力が入ってしまうもの。そこで力を抜くのは至難の技だ。
高橋藍「なんでそんなに上がんの?」
「もちろん難しいです。でも個人的に、どうやったら一番上げられるかなと、いろいろ試しながらやる中で、これがいい感じにフィットしました。昨シーズンのVリーグの途中ぐらいから、外国人選手のスパイクに対していい上げ方ができるようになって、そこで感覚をつかんで『これいけるな』と。力が入っちゃうと、どうしてもボールと手がケンカして、吹っ飛んじゃうんですよね。そこをリラックスしてやることで、うまくボールを吸収できる。常に『リラックス、リラックス』と自分に言い聞かせながらやっています」
高橋藍に「なんでそんなに上がんの? どうやって上げてんの? コツ何?」と聞かれ、「リラックスだよ」と伝授したという。
「世界の強豪になるほど、パワーもあるし高さもあるから、いかに力を抜くか、いかにリラックスしてコート内に上げるかが重要になってくると思うので、みんなに教えていきたいと思います。簡単そうでめちゃめちゃ難しいんですけどね(苦笑)」