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《独占インタビュー》三笘薫26歳が明かす”トレーニングの中身”がスゴかった! 24時間サッカー漬け「データマニアと言われたら、そうかも…」
text by
木崎伸也Shinya Kizaki
photograph byTenten
posted2023/06/24 17:05
今季プレミアリーグで7ゴールをあげ、日本人最多得点を更新した三笘薫(ブライトン)が自身のトレーニングへのこだわりについて率直に語った
「採血をすれば疲労度だけでなく、食事で何が不足しているかもわかりますからね。たとえば走れないと感じている選手が、鉄分不足だったというのはよくある話。こういう手法が日本でももっと広まった方がいいと思います。疲労度だけなら指先で簡単に測れるものもありますし。日本代表でもときどきやるんですが、僕はドクターにお願いして、チームとしてやらないときにも採ってもらっています」
三笘は個人で管理栄養士、パフォーマンスコーチ、トレーナーと契約して体調管理を徹底しており、このエキスパート集団は「チーム三笘」と呼ばれている。ブライトンから数値を手にするとすぐに彼ら・彼女らと共有し、フィードバックをもらって日々の行動に反映させている。
「数字を見てこれが正解だと思ってやっても、失敗することはたくさんあります。でも、それが次に生きる。勉強したり、人から話を聞いたりして何かを知ったら、やっぱ試したくなるじゃないですか。そこでトライを繰り返すと、どんどんやり方が整理されていく。データマニアと言われたら、そうかもしれない。筑波大学でデータに触れたのが大きいですね」
三笘にインタビューをしていると、ふと不思議な感覚にとらわれることがある。目の前にいるのは、本当にサッカー選手なのだろうか、と。
栄養やトレーニングの専門知識を自分で勉強しつつ、すべてを1人で抱えずに各分野の専門家たちを集め、前例のない目標に向かって突き進む。その姿は、エキスパートを束ねてスタートアップを経営する若きCEOのようだ。
「ぼうっとしている時間はない」24時間サッカー漬け
24時間サッカー。息を吸うように当たり前にそれをやり続けているのが三笘だ。
「寝る前も、ふと試合の一場面が頭に出てきます。たとえばあのシュートシーンではこうすべきだったとか、じゃあその課題に対して明日どんなトレーニングをしようかとか。どんどん頭で考えるタイプなんで、いろんな計画やアイデアが浮かんできます。ぼうっとしている時間はあまりないですね」
プレミアリーグや日本代表における試合の移動中もサッカー漬けだ。
「ドラマとかは全然見ないですね。移動中はサッカーの試合を見ることが多いです。自分の試合ではなく、他の試合ですよ。基本はハイライトで。サッカー大好きです」
プレミアリーグを1年間戦い抜くタフさは、こういう日常から生まれたのである。
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