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「データマニアと言われたら、そうかもしれない」三笘薫が両立させたい“主観”と“客観”の眼【独占ロングインタビュー】

2023/06/22
世界最高峰の舞台で、鮮烈なデビューを飾った1年。前人未到の境地へ駆け抜けるこの男の目には、今、一体どんな景色が見えているのか――。プレミアから代表活動まで、その全てを語る。

 自分の感覚を信じる――。日々のトレーニングで自身を研ぎ澄ますアスリートにとって、それは疑いようのない常識だろう。

 だが、三笘薫は違う。磨き上げた自分の感覚すらも疑ってかかっている。

「もちろん僕も自分の感覚を大事にしていますし、最終的には信じます。でも、それが合っていないのに信じていたらバカじゃないですか。自分がいい動きをしたとしても、他の人にはそう見えないときもある。自分では速いと思ったけど、本当は速くないときもある。だから僕はあらゆる手段を使って自分の主観が正しいかを確かめたいんです」

 三笘にとって2022-'23シーズンは、新たな扉を開く1年になった。

 初出場となったカタールW杯ではジョーカーとしてドイツ戦で同点弾の起点になり、スペイン戦ではゴールラインを割るぎりぎりでクロスをあげる「三笘の1ミリ」で逆転弾をアシスト。日本のベスト16進出に大きく貢献した。

 一方、所属チームでは、レンタル先のロイヤル・ユニオン・サン=ジロワーズからブライトンに戻ってプレミアリーグデビューを飾ると、9月に新監督に就任したロベルト・デゼルビのもとでレギュラーに定着。シーズンを通じて7得点を決め、プレミアリーグにおける日本人シーズン最多得点記録を更新した。実力と人気両面で、間違いなく日本サッカー界の顔になりつつある。

 なぜ三笘は世界最高峰のプレミアリーグで、1年目から活躍し続けられたのか? その理由のひとつが「主観と客観」の両立だ。

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photograph by Tenten

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