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「もし彼がいなければ…」三笘薫25歳が本音で語った、ブライトンで信頼する“10歳上のベテラン選手”「(ケガ離脱中でも)頼りになる相談役」
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byAFLO
posted2023/05/17 19:05
3-0で勝利したアーセナル戦。FWウンダブの2点目を祝福する三笘薫(25歳)
「アーセナルは前方からプレスを仕掛ける守備の仕方をしていたので、(プレスを回避する狙いでDFラインの)背後のところを狙っていこうと言ってました。前半の自分たちは、足元、足元につなぐことが多かった。でも後半は、逆に背後にロングパスを出すことで、相手が前に出てこられなくなった。試合中に改善できたかなと思います。
(ホワイトは自分へのマークが)近いわけでもなく、遠いわけでもなかった。そのため、味方のCBがボール持った時に、(ホワイトの)裏をロングパスで突くことで、相手の最終ラインをより下げることができました。そこで幾つかチャンスを作れたので、今日はこういうプランの方がいいかなと。そういうところも考えながらやっていました」
実際にブライトンの先制点は、CBから三笘へのロングパスが起点となった。0−0で迎えた後半6分、後方部からロングパスが入ると、三笘はスピードを生かして左サイドのスペースを駆け抜けた。そして敵陣深い位置までボールを運び、十分にタメを作ってから、オーバーラップしたペルビス・エストゥピニャンにパスを出した。エクアドル代表のクロスが待望の先制弾につながった場面を、三笘は次のように振り返る。
「ゴールは狙い通りでした。他にもエストゥピニャンを使わないといけないシーンはありましたけど、ゴールの場面でも来てくれた。それがうまく実った。また、ロングボールのところで、CBのリバイ(・コルウィル)から素晴らしいパスが来た。そういうところをうまく生かせたかなと思います。
(記者:エストゥピニャン選手は、後半終盤になってもオーバーラップをしたりと、体力がすごかった) 彼は僕にたくさんの選択肢を与えてくれます。あの運動量はやっぱりチームにとっても大きな助けになる。僕のプレーも尊重してくれているので、連携をしっかり取りながら、自分の特徴を出したいと考えています」
“異様だった”エバートン戦後「ジョーダンのビデオを見た」
アーセナル戦の勝利にブライトンの選手たちは喜びを爆発させていたが、今一度、エバートンとの敗戦を振り返ると、試合後の雰囲気は当然ながら対照的で、少しばかり異様だった。
普段の三笘なら、試合を終えて40~50分後に取材エリアにやってくるが、この日は一向に現れなかった。他の選手も同様に出てこない。ようやく三笘が姿を見せたのは、試合終了からおよそ1時間20分も経ってからだった。