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1億部を売った作家・東野圭吾が生み出した”日本一上手いスノーボーダーを決めるコンテスト” 史上最高レベルに、あのオリンピアンも燃えた!
text by
秋月透馬(文藝春秋)Toma Akizuki
photograph by“tochi” sato(SBM)
posted2023/05/02 17:01
ベストセラー作家・東野圭吾氏が発起人の『スノーボードマスターズ(SBM)』。第4回の今年は五輪経験者やトッププロが多数参加して”史上最高レベルの大会”になった
求められるのは、ターンやトリックで魅せ、超高速でコースを攻略するテクニック
競技は、コース内に設置されたアイテムでジャンプやスラッシュ、ナックルなどのトリックを行いながら、同時にカービングのスキル、ライン取りの独創性などを競い、それらを採点される「フリーライド・パフォーマンス」と、急斜面かつ、ハープパイプと呼べるような壁に作られた立体的な「バンク」の内側に設けられた、複数の旗(旗門)をターンし、滑走のタイムを競う「オブスタクル・スラローム」の2種目。
ターンやトリックで魅せ、超高速でコースを攻略するテクニックが必要とされた。
パラリンピックアスリートが見せた滑りに会場が沸いた!
初日の「フリーライド・パフォーマンス」では、選手たちが、自身のスタイルを披露した。
男子の部1位は平昌五輪男子ビッグエア、スロープスタイルに出場した大久保勇利。2位はジュニア時代からナショナルチーム入りしてきた岡本航、3位は北京五輪男子スロープスタイルで8位入賞を果たした濱田海人。
女子の部1位は藤森由香、2位は毎回上位にランクする本多未沙、3位は北京五輪女子ハーフパイプで5位入賞の冨田るき、18歳以下の世界大会でも優勝経験のある覚張美咲となった。
この日、注目を集めたのは、北京パラリンピックのスノーボード下肢障害クラス2種目に出場した市川貴仁だ。Tシャツ、短パン姿でスタート地点に登場。花柄模様がプリントされた美しい義足での見事な滑りを披露し、会場を沸かせた。
新潟県のかぐらスキー場でインストラクターをしている市川はこれまで、仕事のため、週末に開催されるSBMには出場できなかった。昨年のSBM優勝者、元木康平に「こんな楽しい大会はないから一緒に出よう」と誘われ、エントリーを決めたのだという。