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WBC無念の辞退…鈴木誠也が今明かす“本当の思い”「すごく悔しかった」それでも侍ジャパンが教えてくれたもの「自分の人生にいかしていく」
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byGetty Images
posted2023/04/22 11:01
無念のWBC出場辞退から、復帰を果たした鈴木誠也
「自分のいない侍ジャパン」が鈴木に教えてくれたもの
メジャー2年目は“屈辱”を胸に刻み戦うシーズン。これまで以上に気持ちを込めて戦う。とはいえ、気持ちだけで結果が出るような甘い世界でない。準備、研究、技術、健康。すべてが整わずして成功は訪れない。
それでも、今回のWBCの戦いで侍ジャパンが教えてくれたものがある。それは『気持ち』だ。
優勝へ向け、チーム一丸、全員が価値観を共有し、強い気持ちを持ち戦う。それが成功への第一歩。鈴木にとってWBC出場辞退は、これまでの野球人生においても最大の屈辱だったかもしれない。だが、味わった屈辱が大きければ大きいほど、大きな糧に変えることができる。鈴木は言った。
「何かある時は何か意味があって起きていると思う。その辺はしっかり考え、今後の野球人生、自分の人生にいかしていければと思う。なんでこの時期とは思ったが、その時期じゃないといけないことがあったのかなと思っている。シーズンをしっかり頑張りたい」
「無念の出場辞退」を、今後につなげる
復帰戦の際、ドジャースタジアムに訪れた広島の大先輩、黒田博樹氏はあらためて「背番号27」の資質に大きく期待した。
「右バッターであれだけ強く打てる、長打も打てる、走攻守揃ったプレーヤーだと思う。今までにない日本人プレーヤー(の立場)を確立してほしい」
ナ・リーグ屈指の古豪・カブスにとって、鈴木誠也はチーム再建の切り札だ。カブスの大黒柱からメジャー屈指の三拍子揃った右打者へ。無念のWBC出場辞退を“日本のマイク・トラウト”への道へとつなげて欲しい。
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