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「現役にしがみつきたい」“クビを経験した男”小野瀬康介29歳の新境地…“カズさんの姿勢”に学んだ「好きなことを仕事にする喜び」
posted2023/04/20 11:15
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
SHONAN BELLMARE
ガンバ在籍時のコーチでもある山口智監督のもとで、4月22日に30歳の誕生日を迎えるMFは新境地を開いている。ベルマーレに素早くフィットした要因からプロ12年目を過ごす自身のモチベーション、さらには日本代表への思いも聞いた(全2回の2回目/前編へ)。
インサイドハーフでのプレーは「すごく楽しい」
──外から見ていたベルマーレのイメージとは?
「多くの人が思っているものと、大きな違いはありません。よく走って、汗をかいて、攻撃でも守備でもハードワークして、といったものです」
──これまではサイドアタッカーが主戦場でしたが、ベルマーレではインサイドハーフのポジションで起用されています。
「これまではそういうふうに見られてきたと、僕自身も思っています。智さんからは『色々やってもらうよ』と言われながらも、やっぱり外のポジションになるのかなと思ったりもしていたんですけど、キャンプからずっと中をやり続けてきました。360度から相手選手がきたりして、外とは違う難しさのあるポジションですけれど、ボールに触れる回数が多いし、すごく楽しくやっています。自分に合っているのかどうかは、分からないですけれど」
──合っていないということはないでしょうね。開幕戦でCKから右足ボレーを突き刺して、平岡大陽選手の得点をアシストしました。5節のアビスパ福岡戦では、素晴らしいランニングから左足シュートを決めてみせました。得点とアシストとして記されているシーン以外にも、チャンスに関わっています。
「決定的な場面に絡むことを求められているので、それは最低限の仕事と言いますか……。このまま続けていけば、数字を残すことはできるのかなと。というか、シーズンを通して数字を残していけるようにしないといけないですね」
──そうやって数字を残していけば、ベルマーレへ移籍したことによる成長を実感できるでしょうね。
「外側のポジションでやっていると思われてきた自分が、中もできるところを見せていきたいですし、それはあと何年できるのかにも関わってくるので。色々な要素があって、今年はやらなきゃいけないと思っているんです」