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新生・ドイツ代表は何が変わった? 再起のベルギー戦「過去最低の出来」もファンが示したのは、ブーイングではなかった<監督は続投>
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph byJIJI PRESS
posted2023/04/11 09:00
3月下旬、ペルー戦は勝利も、真価が試される再起戦シリーズ2戦目としてベルギーに2-3で敗れたドイツ。W杯時から続投のフリック監督が語ったのは…
2-3で敗れた試合後、フリックはそんなファンからのサポートに最大限の感謝の思いを言葉にしていた。
フリック「ファンにはとても感謝している。スタジアムの雰囲気は素晴らしかった。チームをすごくサポートしてくれた。『全て素晴らしいよ。問題ないよ』なんてことはもちろん言えない。もっともっと取り組まなきゃいけないことがあるのはわかっている。それでも0-2からリアクションを見せた。オフェンス、ディフェンスでやるべきことをやろうとする動きが見えた。ボール奪取からシュートへ、というシーンがいくつもあった。ここで全てに失望するのではなく、ポジティブな部分を大切にして進んでいくことが大事」
ファンの思いとプレーが一体となっていた
終盤にはファンからの「シュート!」という叫びと選手がシュートを打つタイミングが何度も重なるなど、ファンとチームが同じイメージでプレーできている様子が感じられた。打つべきシーンでシュートを打つことで生まれる信頼感がそこにはある。
そして子どもたちからの声援が本当に大きかったのがとても印象的だった。忘れてはならない。彼らにとって代表選手はヒーローなのだ。代表選手のみんなだって、子供のころは代表選手に憧れて、「彼らならきっと苦しい時でも何とかしてくれる」って信じて、必死に本気で応援してたんじゃないのか。だったら今度は自分達がその姿をみせなければならない時なのだ。どん底まで落ちたのなら、そこから手を取り合って立ち上がり、協力し合って這い上がっていくだけではないか。
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