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代表スタメンも“シュート0本”…ワントップ町野修斗がそれでも自信ありげに語った「プレッシャーを力に変える作業は得意」
posted2023/04/05 17:03
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph by
Takuya Nakachi/JMPA
「代表から戻って、Jリーグで違いを見せないといけない」
そう意気込んで臨んだガンバ大阪戦、町野修斗は記録的なゴールラッシュで、アピールして見せた。だが、1点目を獲った時も2点目を挙げた時も4-1で勝利した試合終了後の時でさえも町野は一切、表情を崩さなかった。いずれにしてもゴールを挙げればFWとしては嬉しいもの、それが結果に繋がればなおさらだ。
試合を進める意味で、まだまだ
「ゴールは、かなりラッキーな部分がありました。Jリーグでまだ無失点で勝てていないですし、PKを決められたらロスタイムはかなり慌てた。試合を進める意味で、まだまだだと思ったので」
町野は、そう言った。
自分のゴールのことよりもチームの出来や勝利に目を向ける。代表効果なのか、エースとしてチームを牽引する自覚がその言葉から読み取れた。
代表戦ではシュート0本に終わった町野
森保一監督が率いる日本代表の新たなスタートとなったウルグアイ戦とコロンビア戦。カタールW杯の反省から「遅攻の構築」が大きなテーマになったが、焦点の一つはセンターFWだった。カタールW杯で日本の武器になったカウンターでは縦に早いFWが重宝されたが、今回からはスピードタイプとともにポストプレーができるFWが求められた。システムは、4-2-3-1、試合に出場したセンターFWは、浅野拓磨、上田綺世、そして町野の3名だった。
町野は、コロンビア戦でスタメン出場を果たした。
前半3分の三笘薫のゴールに絡むなど、序盤はコロンビアの守備がそれほどハードではなかったのでポストプレーで足元にボールを収めるなど、動きはまずまずだった。だが、次第にコロンビアにエンジンがかかり、球際が激しくなるとミスが目立ち始めた。FWとして存在感をもうひとつ発揮できなかったのは、シュートを1本も打てなかったことだろう。