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侍ジャパンの選手は“フィーバー”をどう感じてる? ヌートバーら当事者が明かす“スゴイ人気”「実感はない」「ワイドショーを見てびっくり」
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byJIJI PRESS
posted2023/03/20 17:53
準決勝に向け、アメリカの空港に到着したヌートバー。疲れのたまる中、報道陣の前ではこの笑顔
ヌートバーに“自身の人気ぶり”を聞くと…?
日系選手として初めて代表入りし、一躍スターダムへ駆け上がったラーズ・ヌートバー(カージナルス)は、イタリア戦前の公式会見で、MLB公式サイトの記者から「ヌートバー・ヌードル」について質問を受けて「聞いたことがなかったよ」と驚いていた。都内のラーメン店が応援メニューとして登場させたもので、市中にまで侍ジャパン関連のワードが並ぶあたりフィーバーは本物だと言えよう。
ただ、自身のトレードマークにもなった「ペッパーミル・パフォーマンス」については、その流行を心から喜んでいた。
「胡椒挽きマシンの売り上げがいいのは聞いています。もしかしたら、実際に胡椒挽きマシンがベンチに入るかもしれませんね、今夜」
実際にイタリア戦では、ベンチで山川穂高(西武)や宮城大弥(オリックス)が、都内で調達したというペッパーミルを取り出し、得点が入るたびにグリグリと歓喜のセレブレーションを繰り出していた。
「五郎丸ポーズ」以来の大流行?
「劣勢でも優勢でもあのセレブレーションがチームを一つにするということ。それが最も重要です。特に僕は日本語を上手に扱うことができないので、あのポーズは僕とチームメートをつなげてくれる非常に大きな意味を持ったものなのです」
スポーツを発信源とした「ポーズ」の流行という点では、2015年のラグビーW杯時に流行した五郎丸歩の「五郎丸ポーズ」以来だろうか。ヌートバーが昨季カージナルスで流行らせた「ペッパーミル・パフォーマンス」には元々、「小さなことでも粘り強くコツコツと継続して行けば、良いことがある」という意味が込められている。どんな時でも全力プレーを欠かさないヌートバーと、今大会の代表チームの結束を象徴する記憶に残るポーズとなったことは間違いない。