以前の日韓戦では、試合に負けても難癖をつけたり、試合外の問題（日本選手の発言、マナーなど）を批判する意見が出回り、インターネット上が熱くなることが日常茶飯事だった。 今回の日韓戦でも「旭日旗を持った観客がいた」とか「デッドボールを当てられたと投手を睨みつけるのはいかがなものか」など国民を煽る報道はあったが、それに対する国民の反応は冷ややかだった。そして、今回は炎上するような元気もなかったのだろうか。日本選手を批判したり、韓国選手の中で大きなミスを犯した選手を戦犯扱いしたりして吊るし上げることもなかった。今大会においては、前日のオーストラリア戦で2塁打を打って塁に出たカン・ベクホがガッツポーズをして足がベースから離れた時タッチアウトにされた「事故」が殆ど唯一の炎上事件であった。

イ・スンヨプ「100％選手たちの責任か？」

　今回のWBCの日韓戦敗北後、韓国で起きたのは相手チームの非難や韓国選手の戦犯探しではなく痛切な「反省モード」だった。今回の試合だけでなく、韓国球界全体への反省論が巻き起こったのだ。

　韓国で最高という選手たちだがそれは国内用、つまり「井の中の蛙」だったという評価だ。特に“セミプロ”とも言われるオーストラリア選手たちの数十倍から数百倍の年俸をもらっている韓国プロ野球選手たちが痛い敗北を喫したのは、韓国の野球ファンが韓国の野球レベルを見直すきっかけになった。 

3月14日、朝鮮日報朝刊、スポーツ面には「井の中の蛙」のイラストがデカデカと登場

　 加えて、エリート選手中心の選手育成、プロ選手たちの練習不足、ファンを無視するプロ野球選手たちの誠意のないファンサービスなど、これまで韓国野球で指摘されながらも無視され続けてきた問題に対するファンたちの不満が炸裂し、WBC参加選手だけでなく球界全般への反省を求める世論が出てきたのだ。

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