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「韓国人の多くが“日本勝利”に賭けていた」韓国人は日韓戦を“本当はどう見ていたのか?”「野球ではなく“日本”に執着」「選手だけの責任か?」
text by
崔碩栄Che Sukyoung
photograph byNaoya Sanuki
posted2023/03/16 06:00
ダルビッシュから3回に3点を奪うも、直後に逆転され、コールド負け寸前の惨敗を喫した韓国。国民はその戦いを本当はどう見ていたのか
例えば、韓国の大砲として読売ジャイアンツでも4番打者として活躍し、2008年北京五輪金メダルの主役だった李承燁(イ・スンヨプ:現・斗山ベアーズ監督)は、「100%選手たちの責任かは疑問だ。私も球界の先輩だがこれは全ての野球人の責任」と韓国野球界の問題点に言及している。
巨人で研修を受けたコーチが語る「日韓の差」
実は専門家たちは以前から日本野球の強みと韓国野球の弱みを明確に認識していた。特に、日本でプレーした経験がある選手や、引退後の指導者になるために日本でコーチ研修を受けた元選手が高く評価してきたのは、日本野球が「基本」に忠実であるという点だ。
韓国で24年間のプロ選手生活を終え、2018年読売ジャイアンツの二軍でコーチ研修を受けた李昊俊(イ・ホジュン)は、韓国メディアとのインタビューでこう語っている。
「基礎訓練を一日も欠かさずやっている。韓国の選手たちが小学校の時にやっていたトレーニングをプロになった今でもやっている。二軍なのに、1試合にエラーが一つ出るか出ないかだ。二軍の訓練量が凄い。私たち(韓国)よりもっとたくさんやる。(中略)基本練習の時間がとても長い。しかし、それを休む選手が一人もいない。キャッチボールを適当に投げる選手さえいない。礼儀もものすごく正しくて、野球に対して真剣だ」
この数年前のインタビューが今回のWBCの結果を受けて、再びインターネット上で話題となった。韓国野球は「基本」を見直すべきだという意見にみんなが共感したのだ。
これは野球ではありません。日韓戦です
日韓戦になると野球だけでなく、すべてのスポーツにおいて、これまで韓国は「気持ち」を前面に出してぶつけてきた。精神論、根性論が強調され、それが実際にオリンピックやアジア大会など短期戦において韓国チームに何度も痛快な勝利をもたらしてきたのも事実だ。