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大谷翔平「同級生はやっぱり特別」宮城&朗希は“待ち合わせ”して食事、いつでも一緒の湯浅&大勢…侍ジャパンの“仲良しペア”を調査してみた
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byHideki Sugiyama
posted2023/02/23 11:05
侍ジャパン宮崎キャンプにてともに練習する宮城大弥と佐々木朗希
湯浅&大勢は取材を受ける時も一緒?
一方、意外な名コンビぶりを見せたのがいずれもリリーフで1999年生まれの大勢(巨人)と湯浅京己(阪神)だ。練習中はキャッチボールからペアを組むなど常に行動を共にする。合宿初日の練習後には、二人揃ってミックスゾーンに現れて取材を受けた。宮崎入りした際に湯浅が大勢にキャンプ地からお土産を買ってきたことを明かすなど仲良しエピソードには事欠かない。
大勢が明かす。
「本当にやりやすいなと思います。すごい選手がいっぱいいますし、年上の方ばっかりで気疲れもするんですけど、湯浅や同じチームの戸郷(翔征)がいるとちょっとリラックスできるんで……」
二人も昨秋の強化試合で共に初めて日の丸ユニフォームに袖を通し仲を深めた。かたや巨人にドラフト1位で指名され、抑えに抜擢されると37セーブを挙げた右腕。かたや独立リーグからドラフト6位で入団し、度重なる故障を克服し昨季43ホールドを挙げた最優秀中継ぎ投手。昨シーズンの新人王を争った二人が歩んできた道は対照的だが、名門球団のブルペンを支える気骨と、闘志溢れるピッチングは共通するものがある。シーズン以上に緊迫した場面でマウンドに向かう国際試合の鉄火場で、お互いは心強い存在となるはずだ。
侍ジャパンと「同学年ペア」の物語
3月上旬には大谷、鈴木らメジャー組がチームに合流する。前回大会の後、2017年オフに大谷は海を渡りその二刀流でメジャーを席巻した。鈴木はその4シーズン後の2022年にカブスに入団し、確かな足跡を刻んでいる。あの日、代表合宿で肩を並べていた二人は共にメジャーリーガーになり、6年の月日を経て再び共に日の丸ユニフォームに袖を通す。
時折交わり、またそれぞれの道をゆく「同学年」の物語。宮城と佐々木、大勢と湯浅。それぞれの野球人生も、また鮮やかな軌跡を描いていく。2025年の第6回WBC、さらにその先、再び一つの旗の下に集うとき、物語はどんな広がりを見せているのだろうか。
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