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谷晃生はW杯落選をどう受け止めたのか? 22歳が明かした“メンバー発表時のホンネ”「4人から外れるとしたら、自分だろうなと…」
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byEtsuo Hara/Getty Images
posted2023/02/16 17:00
2022年7月27日、E-1選手権の韓国戦でA代表デビューを飾った谷晃生。9月の欧州遠征でもメンバー入りしたが、カタールW杯は選外となった
「永嗣さんは試合に向かう準備もそうですし、ピッチ外で経験してきたものは、いまの日本のGKのなかでトップだと思います。あの人がいることがチームにとって大きいのは、みんなが感じたことだと思います」
谷晃生は「GKが輝いたW杯」をどう見たのか
メンバーに選ばれなかったことを、谷は自分の力不足として真っ直ぐに受け止めた。心の平衡感覚を失うことがなかったので、日本の試合も「普通にファンとして見ていました」と話す。
「一緒にやってきた選手たちが戦っているので、もちろん応援する気持ちになります。自分が出られなかったという悔しさはなかったですね。東京五輪で一緒に戦った選手が出ていたことも、刺激にはなりましたけど、そこに特別な感情があったわけではないんです。ただ、最終予選から関わらせてもらったなかで、W杯というものがより近くに感じられたというのは、もちろんあります。あの舞台に行きたいという思いは改めて強くなりましたし、自分の実力をもっともっと上げていかなきゃいけない、とも思いました。結果的にチームがベスト8へ行けなかったのは、自分が目指すものとして、またひとつ明確な目標になりました。GKの重要性というのも、少なからず見えたと思うので」
谷が語るように、カタールW杯ではGKの価値がクローズアップされた。アルゼンチンのエミリアーノ・マルティネス、クロアチアのドミニク・リバコビッチ、モロッコの「ボノ」ことヤシン・ブヌらがPK戦で輝きを放ったのはもちろん、チームに勝ち点をもたらすGKのパフォーマンスが目についた。
「ああいうトーナメントで勝ち上がっていくチームには、活躍するGKがいますね。グループステージからそうでしたが、大舞台ではGKの重要性が大きくなってくるんだな、と感じました。優勝したアルゼンチンのマルティネスは、PKストップもありましたし、チームを救ったと思います。決勝戦でも延長後半の終了間際に、1対1を止めたシーンがありましたし。アーセナルに在籍していた当時からいいGKだなと思っていたんですけど、ああいう舞台で活躍できるのは、すごくいい準備をしてきたんだろうなと感じました」