「ロシア選手に戻ってきて欲しい？」現場の選手の答えは…

　実際のところ、アスリートたちの気持ちはどうなのだろうか。

「IOCの決断をどう思いますか？　ロシアの選手に戻ってきて欲しい？」

　エスポーの男子優勝会見で、そんな直球の質問が出た。メダリスト3人は、長い間頭を寄せ合って話し合っていたが、最終的にリッツォが「ぼくたちは、この大会に関してとてもハッピーです」と答えた。直接的なコメントを回避したとも言えるし、見方によってはロシアが不参加だったこの大会がハッピーだ、と解釈することもできる。

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　自分の意志に反して政治に巻き込まれたアスリートたちは気の毒だとは思う。だがその一方で、国家とスポーツを完全に切り離すことは、残念ながら不可能だ。

　この大会では4種目ともウクライナの選手も参加し、男子はキーウ出身で現在フィンランドでトレーニングをしているキュリーロ・マルサックが出場。フリーでは彼がモリシ・クヴィテラシビリの前の滑走順だった。ボードに立つ準備をしていたグレイヘンガウスとデュダコフは、観客たちのマルサックへの熱狂的なサポートを見て何を思っていたのだろう。ウクライナの選手たちが、自国で安全にトレーニングを再開できる日はいつくるのだろうか。

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