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”F1界の弟分”ランド・ノリス23歳が語る憧れのアイドルとチャンピオン「一緒にレースできるなんて最高にクール」《独占インタビュー》 

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今宮雅子

今宮雅子Masako Imamiya

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photograph byGetty Images

posted2023/01/26 17:00

”F1界の弟分”ランド・ノリス23歳が語る憧れのアイドルとチャンピオン「一緒にレースできるなんて最高にクール」《独占インタビュー》<Number Web> photograph by Getty Images

2022年のドライバーズランキング7位、ランド・ノリスがNumber本誌のインタビューに応じ、F1デビューから昨シーズンの戦績について語った

 コロナ禍によって7月までレースができなかった2020年。異例の開幕戦オーストリアGPでコースインした瞬間、ドライバーたちはマシンを走らせる純粋な喜びを口にした。厳しい感染予防措置を採りながら、走れるだけで僕らは幸せだと言った。それでも、プロスポーツなのに無観客で行わざるを得ない切なさは、初めて3位入賞を果たしたノリスのこんな言葉に表れた。

「他のふたりは大丈夫だろうけど、僕にとってはこれが初めての表彰台なんだよ」

 セレモニーは“表彰台”ですらなく、コース上で行われた。

「お客さんがいなくて、チームもガレージの外に出てはいけなくて、周りに誰もいなかった。すごく淋しかった」

 青春の思い出から人影が消えてしまった。そんな影響を受けた世代なのだ。

憧れのアイドルは「バレンティーノ!」

 イギリス西部のブリストルに生まれ、裕福な家庭で育った。3歳のときには乗馬を始めたが、幼なすぎて馬を制御できず、好きにはなれなかった。そこで父は小さなバイクを買ってくれた。

「家の庭で乗り始めて、大好きだったんだけどクラッシュしてから怖くて。結局、それで止めてしまったんだ」

 ただ、その後もMotoGPを見るのは大好きだった。ノリスがバレンティーノ・ロッシの大ファンであることは知られているが、それは5~6歳の頃の経験に由来する。いまも憧れのアイドルは「バレンティーノ!」ひとりだ。

 父や兄と一緒にゴーカートのイギリス選手権を観に行ったのは6歳の時。観戦するだけで夢中になり、翌年には自宅の敷地内の舗装にコーンを並べ、小さなサーキットを作って走り始めた。真剣にF1を観るようになったのはその頃のことだ。

【次ページ】 正確なドライビングと高い完走率。課題は…

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