日体大の藤本珠輝は、日立物流に入社する。箱根は2区12位に終わったが、ロードに強い選手。今後はマラソンに注力し、五輪でマラソン代表を目指して競技に取り組んでいくことになる。8区12位の廣澤優斗は元々中距離の選手で1500m3分42秒03のスピードを持ち、コニカミノルタではトラックでさらにスピードを磨いていくことになる。

1区大逃げの育英大ランナーは就職、市民ランナーのサポートも

　箱根予選会1位で本戦では16位に終わった大東文化大は、10区8位の主将の谷口辰煕がNTNに入社予定だが、すぐに主力となり得る素材ゆえ、個人としてはもちろんニューイヤー駅伝の主要区間での走りも期待できそうだ。4区14位のエース格の大野陽人がJFEスチール、7区15位の金田龍心がYKK、8区18位の木山凌が埼玉医科大学グループに入社予定だ。

　関東学生連合としてエントリ―され、1区で飛び出し、レースを盛り上げた育英大の新田颯は、現役を引退して群馬トヨタに入社予定だ。ディ―ラーの業務をこなしつつ、市民ランナーのサポートなどの仕事もしていくという。

　今年の4年生は、例年になく強く、名前の立つ選手が多かった。それだけに彼らの「今後」には期待が膨らむばかりだ。もしかすると春からのシーズン、入社1年目でとんでもない活躍をする本物のスター選手が出てくるかもしれない。そうなれば、2023年卒業組は「黄金世代」として語り継がれることになるだろう。

（強豪校編もあわせてお読みください）

#1から読む

青学大“最強世代”は5区＆6区＆アンカーが引退…箱根駅伝「強豪校の4年生」が歩む進路とは？「駒澤大の1区は就職内定も急成長で…」

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。