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欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
なぜ堂安律の優勝宣言に苦言を? 誰よりも日本を知る男・ミキッチが熱弁「例えばクロアチアがブラジルに…」「モリヤスは続投すべき」
text by
長束恭行Yasuyuki Nagatsuka
photograph byYasuyuki Nagatsuka
posted2022/12/08 17:01
現在はスロベニアのマリボルでアシスタントコーチを務めるミハエル・ミキッチ氏。かつての指揮官・森保一監督に惜しみない称賛の言葉を述べた
しかし、あまりに若い年齢でヨーロッパに渡ってはダメだ。「18歳や19歳、20歳のうちにヨーロッパへと渡りなさい」なんてアドバイスを私は決してしたくない。ヨーロッパに渡るべき理想的な年齢は21歳か22歳だと思う。少なくとも2年か3年はJリーグで活躍すべきなんだ。国内リーグが強力ならば全員が正しい方向に成長する。それが私の考える日本サッカー界の“道しるべ”だ。
「森保は代表監督を続けなければならない」
――盟友の森保監督にメッセージはありますか?
本当に誇らしいよ。彼が成し遂げたすべてに対して称賛を送りたい。彼は優れたセレクションを実行し、とても素晴らしい雰囲気のチームを作った。日本代表はまるで大家族のように見えた。それこそが最大の勝利なんだ。森保は日本代表監督を続けなければならない。彼が築き上げたものをピッチで目にした後はなおさら、あのスタイルが変わってしまうのが私には惜しいんだ。(広島で一緒にやった)アシスタントコーチのヨコさん(横内昭展)、マツさん(松本良一フィジカルコーチ)、シモさん(下田崇GKコーチ)も含め、彼らは素晴らしい道を歩んでいると思う。だからこそ日本代表の仕事を続けていく必要があるし、これまで成し遂げたすべてを誇っていい。サッカー協会は森保に契約延長を提示しなければならない。次のW杯は、森保とあの世代にとってピークになるべきだと思う。
――最後に、日本の読者やサポーターにメッセージをもらえますか?
唯一のメッセージは「日本代表が全世界に披露したサッカーに誇りを持っていい」ということ。彼らが見せたのは、いわば“未来への光”なんだ。それも眩(まばゆ)いほどの。彼らは世界中の度肝を抜いた。そのプレースタイル、その振る舞いをもってしてね。日本代表が世界中の人々の共感を得たことが、私にはとても喜ばしいんだ。
――その上、日本人はスタジアムを綺麗にしていきましたからね。
それも同じく大きなプラスだ。今では日本国民のメンタリティと文化を世界中の誰もが知っていて、高く評価している。だから私は、これほどまでに日本のことが大好きなんだよ。
<前編から続く>
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