サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「ドイツは自業自得だね」「今日から日本のファンだ」英雄ブッフバルトが森保ジャパンにエール!堂安律を賞賛「大きなことを言ってもいい」
text by
円賀貴子Takako Maruga
photograph byKiichi Matsumoto/JMPA
posted2022/12/03 17:01
「ドイツとスペインが突破すると思った」と本音を明かすも、日本の快進撃を賞賛したブッフバルト氏。GL最終節は2試合同時中継で戦況を見守っていたという
――やはり右サイドバックが問題なのでしょうか?
ギド コスタリカ戦ではキミッヒを右に置いたけど、キミッヒは本来中盤の選手だし、本人もそこが一番気に入っている。それに加えてセンターバックも左サイドバックも調子が良くない。センターバックはルディガー以外にいい選手がいない。
――とはいえ、いいディフェンダーを揃えるにはある程度時間がかかりますよね?
ギド いや、今回もメンバーには入っていた20歳のベラ=コチャプとか、すでにいることはいる。彼なんかは、少し経験を積ませればすぐに安定感のある良いセンターバックになると思うね。29歳のルディガーもあと数年はできる。ギンター(28歳)だってあと3、4年は活躍できる。だから人材はいることはいるんだ。でもたしかに、将来的にはもっといいセンターバックを育てていかなければならないだろう。
――育成から、ということですか?
ギド そう。今、育成において焦点が置かれているのは、攻撃なんだ。どうやってゲームをコントロールできるか、どうやったらボールポゼッションができるか。でも相手がボールを持っている時にどうしたらいいか、どうやって1対1に挑むべきか、ディフェンスラインをどうスライドするか、押しこまれた時にどうやって守るか……そういったことをドイツは近年ユース世代でも疎かにしてきた。
「ドイツとスペインが突破すると思った」
――反対に日本の守備については以前にも褒められていましたよね?
ギド いや、守備陣だけでなく、チーム全体としての守りがすごくよくなっている。それは日本の失点がどれだけ少ないかを見ればわかる。ドイツには「得点は前で決まるけど、試合は後ろで決まる」という言葉があるよね。それは昔もそうだったし、今でも失点していたらW杯で優勝することはできない。
実は、そのような攻守のバランスはスペインにもない。リスクがありすぎる。だから私はスペインが優勝候補だとは思っていないんだ。私の優勝候補はブラジル。守備がコンパクトで失点が少ない。その点に関しては今大会ブラジルが一番良い。
――日本の話に戻りますが、昨晩の2試合はどうやってご覧になったのですか?
ギド 2試合同時中継を見ていた。両方の試合で1-0が続いた時には、これで決まりだ、ドイツとスペインが突破するんだと思った。それが違う結果になってしまった(苦笑)。