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大谷翔平の長期残留へ…エンゼルスGMの大演説「もう一度言う。彼が大好きだ」 来シーズンを左右する“積極補強”はオオタニのため?
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byNanae Suzuki
posted2022/12/02 11:01
今季も投打で躍動した大谷翔平。来シーズンはどんな活躍を見せるのか?
GMの大演説「我々の目標は大谷を長期保有することだ」
3選手の補強でエンゼルスは少なくとも3300万ドル(約46億2000万円)ほどを費やすこととなった。3年契約のアンダーソンは来季1300万ドル(約18億2000万円)と年俸は確定しているが、年俸調停権を持つウルシェラとレンフローにはもう少し必要となるかもしれない。
また、来季終了後にはウルシェラもレンフローもフリーエージェントとなる。1年しか保有できない可能性がある選手をトレードでかき集める補強に米メディアは辛辣な意見を示しているが、裏を返せば、何がなんでも来季結果を出すためにエンゼルスが必死の姿勢を見せているとも考えられる。11月のGMミーティングの場でミナシアンGMは懸命に演説した。
「大谷は特別な選手だ。来季開幕戦は我々と一緒に戦う。(トレードで)動かすことはない。もう一度言う。彼が大好きだ。我々の目標は彼を長期保有することだ」
来季の結果なくして大谷との延長契約はない
来季終了後にFAとなる大谷と延長契約を結ぶためにエンゼルスが今、すべきことは何か。それはポストシーズンでのプレーを熱望する大谷が満足できるチームを作り上げ、結果を残すことしかない。球団の売却手続きが進む中、現オーナーのアート・モレノ氏が新たな投資を続けることは簡単ではないと想像する。だが、来季の結果なくして大谷との延長契約、エンゼルスの長期保有はない。アンダーソン、ウルシェラ、レンフローの補強にはそんな彼らの強い思いが感じられる。ミナシアンGMは言った。
「補強を許してくれるオーナーには感謝している。だが、まだやるべきことは終わっていない。改善できる部分がまだいくつもある。ブルペン、先発投手、その他にも補強する部分はいくらでもある」
12月4日からはサンディエゴで球界関係者が集結するウインターミーティングが行われる。ストーブリーグはこれからが本番。エンゼルスの次なるターゲットは右の先発投手とパワー系の救援投手か。14年以来、9年ぶりのポストシーズン進出を果たす道のりは、大谷との長期契約への序章。エンゼルスの正念場はこれからだ。
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