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元人気女子レスラー・工藤めぐみが涙を流して語った、“夫・BADBOY非道(享年51)が亡くなった日”「後悔がどんどん募る。でも…」
posted2022/11/11 11:03
text by
伊藤雅奈子Kanako Ito
photograph by
Hideki Sugiyama
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97年の引退後は、リングの戦況を伝える側のキャスターに転向。タレントとしても、活動の場を広げた。翌98年には、FMW時代の同僚であったBADBOY非道(享年51)と結婚。メンタルヘルスマネジメントやリンパケアセラピストの資格も有した。
現在は、「超花火プロレス」でエグゼクティブプロデューサー、プロレスリングZERO1でゼネラルマネージャーの肩書きで、スタッフとして活動。レジェンド級の豪華選手をプロデュースするエンタメイベント「押忍PREMIUM」の実行委員も務め、他方面からプロレスをサポートする身だ。
工藤が再びプロレスの世界へ戻った理由
――「超花火プロレス」のスタッフとして働くようになったきっかけは、何ですか。
工藤 最初は大仁田さんの「大仁田興行」に呼んでいただいて、そこから「超花火」を立ち上げることになったときに、電流爆破というつながりで、声をかけていただいたんです。最初は単発だったけど、きちんと興行化していくことになって、EPという立ち位置をつけていただき、ZERO1と一緒にお仕事をしていきましょうとなったときに、GMとなりました。
――選手として完全燃焼したプロレスの世界に、スタッフで戻ることに葛藤はありませんでしたか。
工藤 それはなかったですね。私のなかでプロレスは切り離せないもので、プロレス会場にいると、「あー、ここが私の居場所。居心地がいい!」って穏やかな気持ちになれるので、また会場に戻ってこられる機会を得たのは、すごくうれしかったです。スポットで呼ばれていたとき、みんなが「やっぱりプロレス会場っていいだろ~」って声をかけてくださって、「とても楽しいです。何もしなくても、ただこの場にいられるだけで楽しいです!」って話をしたのを覚えてます。
――FMW出身のOGが、男子だけのプロレス団体に就職することに、戸惑いはありましたか。
工藤 ありました。純男子プロレスのなかに、FMW出身で女子の私が入ることで、ファンの方の拒否反応が出るんじゃないかと思ったんです。FMWの人がなぜZERO1とつながってるんだろうと、疑問に思う人はいまだにいるだろうし。早いもので、FMWに在籍した期間と、「超花火」から今までが、ほとんど変わらない年数になりました。人によっては、「元FMWの」であってもぜんぜんかまわないけど、「ZERO1の」と思ってもらえるように、もっとがんばらなきゃいけないですね。