欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「キヨウゴ、マエダ、レオみんな…」W杯選出の前田大然、落選も古橋亨梧&旗手怜央がレアル戦で奮闘… 少年サポとカメラマンが語った“愛”
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2022/11/08 17:01
前田大然と旗手怜央。W杯メンバーとして選出と落選を分け隔てたが、CLマドリー戦では奮闘を見せた
古橋、旗手がマドリー相手にハイプレス
キックオフはマドリー、ホイッスルと同時に前線の5人が横一列になりセルティック陣内に攻め入る。一気にカタをつける、そんな意志を感じさせる幕開けとなった。
しかしセルティックも果敢に立ち向かった。古橋に加え、旗手までもがGKクルトワまでプレスをかける。両サイドの前田、アバダもサイドに大きく開いたCBのアラバ、ミリトンへ激しくぶつかる。
しかし流石のマドリーは慌てることなく、モドリッチ、クロースが巧みにポジションを取り直し、プレスをかいくぐってはパスを引き取る。見ごたえ十分な立ち上がりとなった。
ポゼッションはマドリーながらも、セルティックにも一発のチャンスを期待しかけた前半6分、マドリーにPKで先制を許してしまう。PKを誘発したのは、こぼれ球に反応したバルベルデのミスキック気味のボレーシュートだった。セルティックとしては不運としか言いようがないが、良い立ち上がりだっただけに――あまりにも早いPKでの失点が悔やまれる。
セルティックに流れが傾きかけた中で…
プレー再開後も、セルティックの積極的な前線からのプレスが続く。トップ下の旗手が古橋を追い越してGKまでプレスをかけるなど、かなり積極的な守備が功を奏し、ショートカウンターから好機を作り出した。
また旗手は、前線からのプレスだけではなく、中盤でボールを受けると、恐れずにボールをキープ。チームに落ち着きを与えた。前半13分には、フリーで前を向いた旗手からパスを受けた前田がゴール前にクロスを送ると、古橋が滑り込みながらシュートと大きなチャンスを作った。
これにはマドリー監督アンチェロッティもたまらず最前線から指示を飛ばす姿がみられた。
流れがセルティックに傾きかけた21分、VARにてまたもやPKを与えてしまい点差を広げられてしまった。格上マドリー相手に、自陣で守りを固めるのではなく、前線から果敢にチャレンジし、自分たちのプラン通りのサッカーをしていただけに、2つのPKでの失点にショックは隠しきれなかった。
それでも日本人選手のコンビネーションから相手のミスを誘いチャンスを狙い続けた。終盤には古橋、旗手も絶好のシュート機会を得ている。さらにはアバダがボックス内で倒されPKを得た。しかしそこにはベルギー代表GKクルトワが立ちふさがり、反撃の狼煙をあげることはできなかった。