酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
村上宗隆と山本由伸は当然、絶対的キーマンだが… 昨年に続く激闘必至の「日本シリーズ男」候補は誰だ!〈成績で展望〉
text by

広尾晃Kou Hiroo
photograph byHideki Sugiyama/JIJI PRESS
posted2022/10/22 11:03
それぞれ村上宗隆と山本由伸という大黒柱がいるヤクルトとオリックス。2年連続同カードの日本シリーズはどんな結果になるか
救援陣はともに最強レベルの力を有している
<救援投手陣>
ともに救援投手の力でリーグを制したと言える。最強の救援陣だ。
・ヤクルト
清水昇 8試0勝1敗0S6H 8回 率1.13
マクガフ 5試1勝0敗3S0H 6回 率3.24
石山泰稚 6試0勝0敗0S3H 4.2回 率1.93
田口麗斗 4試1勝0敗0S0H 4回 率0.00※
木澤尚文 2試1勝0敗0S0H 4回 率0.00
久保拓眞 4試0勝0敗0S1H 2.3回 率0.00※
今野龍太 2試0勝0敗0S0H 1.1回 率6.75
最終盤も石山、清水、マクガフの「勝利の方程式」がフル回転した。さらに左の田口、久保も好調。ロングリリーフの木澤まで、継投策で勝ちを手繰り寄せる力を有している。円熟味を増した田口と絶好調の吉田正尚の勝負はぜひ見てみたい。ただ、セットアッパーの清水は直近10試合で8登板。困ったときの「清水頼み」がやや気がかりだ。一方でマクガフはやや息切れ気味ではある。
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・オリックス
山崎颯一郎 5試0勝0敗1S2H 7回 率3.86
宇田川優希 5試1勝0敗0S2H 8回 率0.00
本田仁海 4試0勝0敗1S0H 4.2回 率3.89
ワゲスパック 3試0勝0敗0S2H 3回 率0.00
阿部翔太 4試1勝0敗2S1H 3.2回 率2.45
平野佳寿 3試1勝0敗0S0H 3回 率3.00
黒木優太 2試0勝0敗0S0H 2.1回 率0.00
山崎颯、ワゲスパック、宇田川、本田と155km/h超の快速球を持つ救援陣は迫力満点だ。38歳のクローザー平野にやや疲労が見える中、終盤戦は交代で最終回を担当した。余り対戦がない投手が多いので、ヤクルトは攻めあぐむかもしれない。ただ、左腕がいない。唯一の左腕中継だったビドルは9月1日を最後に投げていない。村上宗隆をはじめ、丸山和郁、山崎晃大朗とヤクルトの左打者をどう攻めるか。
最終盤、少し当たりの止まった村上はどうなる?
<打線>
・ヤクルト
1中・塩見泰隆 9試28打9安0本1点1盗 率.321
2左・山崎晃大朗 10試27打4安0本2点1盗 率.148
3二・山田哲人 10試15打4安0本1点0盗 率.267
4三・村上宗隆 9試31打7安2本5点0盗 率.226
5一・オスナ 10試31打9安4本10点1盗 率.290
6捕・中村悠平 6試18打3安0本0点0盗 率.167
7右・サンタナ 4試9打2安1本3点0盗 率.222
8遊・長岡秀樹 10試34打7安1本2点0盗 率.206
-外・キブレハン 7試23打7安2本7点0盗 率.304
-内・宮本丈 6試22打4安1本2点0盗 率.182
-内・松本友 5試15打6安0本0点0盗 率.400
-外・丸山和郁 10試14打4安0本1点0盗 率.286
-捕・内山壮真 6試14打2安1本1点0盗 率.143
-内・赤羽由紘 7試7打1安0本0点0盗 率.143
-代・川端慎吾 6試5打0安0本0点0盗 率.000
-外・青木宣親 3試1打0安0本0点0盗 率.000
1番の塩見はここ10試合で9安打に加え5四球、好調を維持している。2番山崎の当たりが止まっているので、好調な丸山和が起用される可能性もあろう。山田は1打点だが二塁打を3本、7四球を選び調子は悪くない。
大黒柱の村上は、公式戦最終戦で56号本塁打を打つまで勢いが止まっていたものの、CSでは復調傾向。後ろを打つオスナが好調なので、村上は簡単に歩かせられない。
7番はサンタナだがキブレハンが起用される可能性もある。オリックス本拠地での第3戦以降は、この2人のどちらかがDHになるだろう。捕手は経験豊かな中村が基本だが内山も併用するか。



